SOS団のお歳暮
(1)「あの人、何の会長なの?」
「キョン子、最近調子に乗ってない?」
十二月中旬の昼休み。
体育着でお弁当を食べているグッチが、毒のこもったつぶやきを私に浴びせてきた。
ちなみに、グッチが昼休みに体育着姿であるのは、美術の時間で絵の具をぶちまけたせいではない。
理科の実験に失敗したわけでも、トイレに失敗したわけでも、勢いあまって校庭の池に落ちたわけでもない。
その証拠に、グッチだけでなく、隣のクニも、そして私も体育着姿である。
なぜなら、今日は球技大会だからだ。
私が通う北高は三学期制で、それぞれの期末テストが終わった翌日から二日間にかけて、球技大会が開催される。
先生たちが期末テストの採点にいそしんでいる間に、生徒たちはテストから解放された喜びをスポーツにぶつけよ、ということだろう。
実に健全な考えだが、そんな理屈が通用するのは、運動部の人たちだけだ。
私のような運動オンチな生徒にとって、球技大会とは、いかに敗北の責任から逃れられるかが試される、ユウウツなイベントにすぎない。
ただ、今回の球技大会の種目は、私にとってラッキーだった。男子がサッカーで女子がバレーボール。しかも、女子のバレーは九人制ではなく六人制が採用されたのだ。
私のバレーの腕前は、サーブすらロクに入らないほどである。
体育の授業でそんなドンくささが知られている私に出場の機会はなく、ゆえに戦犯になる心配もなかった。
結局、私のクラスは一回戦で負けた。私はみんなと同じように悔しがりながらも、心の中でホッとしたものだ。
そんな球技大会の昼休みに、私はクラスメイトのグッチにこう言われたのである。「キョン子、最近調子に乗ってない?」と。
「グッチ、友達にそういう言い方は良くないよ」
無言をつらぬく私をちらりと見て、クニが口をはさむ。
でも、グッチはさらに語調を強めて、
「だって、さっきのキョン子の態度、クニには信じられる?」
「あ、まあ……そうだけど」
たちまち、声を落とすクニ。
中学時代からの友達であるクニも私の味方をしてくれないらしい。
なぜ、球技大会で完全補欠だった私が、調子に乗ってると非難されてしまうのか?
それは、クラス男子の応援に行ったときに、いろいろあったからである。
私のクラスは女子と男子の試合時間がかぶらなかった。必然的に、女子全員で冬の寒空の下、クラス男子の応援をする羽目になった。
私のクラスには、運動神経はバツグンに良いが、協調性ゼロの男子がいる。
ご存じ、SOS団団長の涼宮ハルヒコ君だ。
そして、対戦相手にもSOS団メンバーがいた。
朝比奈みつる先輩だ。
みつる先輩のクラスには、つるやさんもいる。みつる先輩&つるやさんVSハルヒコという試合になってしまったのだ。
この組み合わせに注目したのが、朝比奈みつるファンクラブ、通称ミッチーズの皆さんである。
ミッチーズは美人の会長さんの目にかなった女子のみが入会を許されるという。だから、彼女たちは行儀良く品性高潔だと、一般生徒には思われている。
事実、ミッチーズの皆さんは、みつる先輩に黄色い声援を上げることはあっても、同じみつる先輩ファンの子たちをイジメることはないし、みつる先輩を独占しようともしていない。
表向きのミッチーズの印象はとても良好なのだ。
しかし、私は先月にミッチーズ定期お茶会に参加して、その実態を知ってしまった。
優等生の仮面をかぶったミッチーズの内情――それは、みつる先輩の同性カップリング妄想で盛りあがる変態集団だったのだ。
そのカップリング妄想の相手が、みつる先輩のクラスメイトで一番仲の良いつるやさんと、みつる先輩をSOS団なる謎組織に強引に勧誘したハルヒコである。
みつる先輩の相手にふさわしいのは、つるやさんかハルヒコか? その両者が、球技大会で対戦するのだから、ミッチーズの皆さんにはたまらない組み合わせだったと思う。
ただし、会長さんの姿はない。十二月中旬の球技大会は、大学受験を控えた三年生を除いて行われるからだ。
さて、この試合、注目の三人がどんなポジションだったのかというと――。
つるやさんは先陣を切って攻撃に徹していた。柔道部主将であるパワーが期待されたのだろう。パスを受けて小細工なしの弾丸シュート、それがつるやさんの役回りだった。
対するハルヒコは、その協調性の無さと運動神経の良さを買われてゴールキーパーだった。私のクラスの守護神になったのである。
だから、ミッチーズの皆さんは脳内で、みつる先輩をめぐるハルヒコとつるやさんの戦いに置きかえて盛りあがることができたわけだ。「涼宮、これ以上オレのみつるに手を出すな!」「甘いぜつるやさん、みつるはもう俺のものだ!」とか――私は興味ないけど。
いっぽうのみつる先輩は守備のポジションだった。小柄なみつる先輩は、頭を使ってヘディングすることもある攻撃はできないかもしれないが、さりとて、守りで活躍できるようにも見えなかった。
ところが、みつる先輩はマジメにがんばっていたのだ。泥くさいプレーで。
みつる先輩は「ミスター受け身」のあだ名が示すように、あまり本気を見せないことに定評がある。特にファンクラブの皆さんに対しては、汗とは無縁のさわやかスタイルを出していたはずだ。
そんなみつる先輩の鬼気迫るプレーに、ミッチーズの皆さんは「みっちゃんが本気なのはつるやさんのためよ! やっぱり、みっちゃんの愛するパートナーはつるやさんよ!」と興奮していたのかもしれない――私は興味ないけど。
肝心の試合内容はというと、つるやさんの弾丸枠外シュートや、ハルヒコの好セーブ後のパスミスなどいろいろありながら、双方にサッカー部のレギュラーがいなかったせいか決定打に欠け、一点も入らないまま、PK戦をむかえることになった。
相手の一人目のキッカーはつるやさん。キーパーのハルヒコと一対一で向き合う真剣勝負に、ミッチーズの皆さんの盛りあがりはピークに達したと思う。しかし、つるやさんの全力弾丸シュートはこれまた枠外。
それから入ったり入らなかったりで、それぞれ五人が蹴っても決着がつかず、PK戦は延長へ。
むかえる相手の六人目、シュート力のなさそうなみつる先輩がキッカーになった。みつる先輩VSハルヒコというPK戦になったのだ。
キーパーのハルヒコは手のひらを上にむけてクイクイと余裕の挑発ポーズ。負けじとみつる先輩はキーパーの股下を指さすというコース宣言。
どんな勝負になるのか、私も固唾をのんで見ていたが、気合の入りすぎたみつる先輩のシュートは、ゴールネットを揺らすことも、キーパーのハルヒコに触れることもなく、枠外に飛んでいった。
そして、直後の私のクラス七人目のキッカーに、キーパーのハルヒコが手を挙げる。もし、これでハルヒコが決めれば、試合のMVPまちがいなしだったが、渾身のハルヒコシュートは失敗。
その後、相手の七人目にゴールを決められて、試合は終了。
MVPどころか、ハルヒコは戦犯となってしまったのだ。
しかし、クラスでハルヒコを責める声は出なかった。彼が全力でプレーしていたことは、誰の目にも明らかだったからだ。
四月の、あの空前絶後な自己紹介から半年あまり――ハルヒコはみんなに距離を置かれながらも、クラスの一員として認められていたようである。
ただし、ハルヒコはそんなクラスメイトのなぐさめをはねのけて、一人でどこかに行ってしまった。よっぽど悔しかったらしい。
こうして、私のクラスの球技大会は、女子男子ともに一回戦負けで終わった。
私はグッチがつるやさんに対してノーリアクションだったことに疑問を感じつつ、自分のクラスそっちのけでみつる先輩の勇姿を見守っていたSOS団副団長のなれなれしい声を軽くいなしながら、教室に戻ろうとしていたのだが、いないはずの先輩に声をかけられてしまった。
「清水さん!」
制服姿のミッチーズ会長さんが私を呼んでいる。
朝比奈みつるファンクラブの会長をしているぐらいだから、受験生とはいえ会長さんが授業の合間に球技大会を観戦することは、おかしなことではない。
問題は、試合で必死にプレーしたみつる先輩や、会長不在でも応援にがんばったミッチーズの皆さんよりも、私に声をかけてきたことである。
「どうしても、次期会長を引き受けてくれないの?」
あの紅葉お茶会から一ヶ月たった今でも、会長さんは私を次期会長にすることをあきらめていなかった。
しかも、ミッチーズの皆さんの手を借りず、会長さんは一人で私を説得しに来るのだ。その誠意が伝わるぶん、曖昧な表現でごまかすことはできない。
「あ、あの……前に話したように、それは引き受けられません。ごめんなさい!」
私は地面に直撃するほど深く頭を下げる。だが、会長さんは引き下がらない。
「で、でも! あの子と仲直りするためにも、あなたがミッチーズの会長になることは、とてもいいことだと思うの!」
困ったことに、会長さんは、私とイツキが絶交していることに罪悪感を抱いているのだ。
私は何度も説明した。これは私とイツキの問題であって、会長さんやミッチーズの皆さんは無関係であることを。
それでも、会長さんは納得してくれない。思いこみが激しい人なのだ。
私は会長さんの望みを絶対に引き受けるわけにはいかない。私がミッチーズ次期会長有力候補であるのは、イツキのレズ仲間と思われているからだ。
会長さんは自身の体験から、イツキがレズビアンである確信を抱いており、私がその相手であると、かたくなに信じていた。
会長さんにとって、みつる先輩はアイドルであり天使である。まともな女子ならば惚れて当然の男子である。ミッチーズこと朝比奈みつるファンクラブは、そんなみつる先輩をみんなで愛するために作られたという。
だから、みつる先輩を独占しようとする人に次期会長を任せられない。そこで、会長さんは男子に興味がない(と勝手に思っている)私に声をかけた。
ところが、私は次期会長を断ったばかりか、イツキとも絶交してしまった。その理由を会長さんは「何はともあれ自分のせい」と考えてしまったのだから厄介なのだ。
そんな会長さん相手に私ができることは、ひたすら頭を下げて「ごめんなさい」と断るしかない。
しかし、これが周囲の注目をどんどん浴びるようになった。
なにしろ会長さんは全校生徒の誰もが知る美人先輩、対する私は全校生徒にほとんど知られない地味女子。
美人先輩の頼みを、地味な一年女子がひたすら断っているという構図である。「なんで会長さんが、あんな地味な子に頭を下げるの?」「あの一年、いったい何者なの?」――そんなウワサが、学校中にささやかれるようになったみたいなのだ。何の事情も知らないくせに。
こうして、私は我が北高の注目人物の一人になってしまった。
身分不相応である。
それでも、クニとグッチだけは、いつもと変わらない態度で接してくれると信じていた。
だから、私にはショックだったのだ。この昼休みにグッチのみならずクニまでも、私が「調子に乗ってる」ことに同意したことに。
「だいたいさぁ、最近のキョン子はちっともウチらに相談してくれないし!」
グッチは私にグチる。
相談では解決しない問題が、世の中にはいろいろあるにも関わらず、だ。
もし、私が包み隠さず、この悩みをクニとグッチに話すとしよう。
回答は目に見えている。「あの女とレズ仲間にされたくなかったら、男子と付き合えばいいじゃん。キョン子には相手がちゃんといるんだから!」
この二人、ことあるごとに、私とハルヒコをくっつけようとする恋の応援団なのだ。私が頼んでもないのに。
たしかに、私が彼氏を持てば、レズ疑惑は解決するかもしれない。しかし、そんなことに恋愛を利用することが許されるはずがないし、ハルヒコを巻きこむなんて論外だ。
だから、私はだまるしかない。
「それにキョン子ったら、つるやさんとも仲良いみたいだし。ウチらにはヒミツでね!」
「う…………」
唇をとがらせるグッチに私は返す言葉もない。
私がつるやさんの相談相手になっていることに、グッチは不満らしい。
グッチに話せるわけがない――あの硬派なつるやさんから恋愛相談されているなんて。
しかも、つるやさんが惚れた女子がミッチーズ会長さんだなんて。
この球技大会で、グッチはつるやさんに声援を送ることはなかった。だから、つるやさんファンをやめたのかと思ったが、その感情は怒りとなって私に向かっていたようだ。
それでも、私は口を割るわけにはいかない。地味な私には、約束を守るぐらいしかできないのだから。
こんなふうに、私を取り巻く人間関係は、すこぶる悪い。
しかし、最近の私には心の師がいる。
ブッダである。
かつて『一件落着マン』に救いを求めた私はその無力さに絶望し、代わって仏教創始者の語録に救いを見出そうとした。
そこで出会ったのが、ブッダの次の言葉である。
【サイの角のように独り歩め】
つらいときや悲しいとき、悔しいときにもさみしいときにも、ブッダはそう言い聞かせるように弟子たちに説いていたらしい。
サイは群れない動物である。弱肉強食のサバンナで、草食動物のサイは独立闊歩している。ブッダはそんなサイを見習って生きろと言っているのだ。
だから、私は呪文のように唱える。サイの角のように独り歩め。サイの角のように独り歩め。ていうか、サイの角のようにってどういう意味だ? ブッダが言っているのは、サイのことではなく、角のことなのか? ブッダはサイの本体は角にあると思っているのか? では、角の取れたサイは見習うべきではないのか? いや、角を無くしたサイこそ憐れんでしかるべきではないのか? ブッダは角なしサイはサイではないと差別するつもりなのか? 角のないサイは救うに値せずと思っているのか? では、この私に角はあるのか? サイの角に負けないものが、私にはあるのか? 角のない私がこの呪文を唱えることに意味があるのか? いや、深くは考えまい。私はただ唱えるだけだ。サイの角のように独り歩め。サイの角のように独り歩め――。
「ちょっとキョン子、会長が呼んでるよ。なんかあったの?」
肩をゆさぶられて私は我に返る。
クニが心配そうな目で私をのぞきこんでいた。
会長? また、ミッチーズ会長さんがお願いにきたというのか。
そして、私は頭を下げて断らなければならないのか。
ウンザリしながら、教室の扉に目を向ける。
「無視しようとしたってムダですわよ、清水京子!」
そこにいたのは、ミッチーズ会長さんではなかった。
茶色のまだら模様をした太すぎるメガネをかけた謎の女子。
これがウワサに聞くベッコウメガネというものだろう。
私は個人的に、SOS団唯一のメガネ団員である長門くんのような、細いフレームのメガネが好きなので、ベッコウメガネは趣味に合わない。
そんな骨董品メガネをかけた女子が、偉そうに私を呼んでいる。二年の先輩だろうが、敬語で話しているくせに名前はフルネーム呼び捨てなんて、失礼にもほどがある。
「ねえクニ、あの人、何の会長なの?」
小声でたずねると、クニは驚いた顔で私を見た。
「キョン子、知らないの? 生徒会長だよ」
「ああ、なるほど」
このベッコウメガネ、見覚えがあると思ったら、生徒会長のものだったのか。
我が北高の生徒会長の権限は無きに等しいといっていい。全校集会で一番前に座ったり、各種イベントであいさつしたりするけど、何か新しいことをするわけではない。だから、私は生徒会長の名前を知らない。
私ならずとも、「会長さん」といえば、ミッチーズこと朝比奈みつるファンクラブ会長をさすのが、我が北高の常識なのだ。
そんな一般生徒に慕われない生徒会役員になりたがる生徒がいるのはなぜか? それは大学受験の指定校推薦のためらしい。ウワサでは、生徒会役員をつとめた人には、推薦枠が優先して与えられるとのこと。
つまり、生徒会役員になるのは、我が北高を良くしたいからではなく、自分の将来を有利にするためらしいのだ。
もちろん、生徒会長になるためには、全校生徒が投票権を持つ選挙で勝たなくてはいけない。私利私欲だけではなることのできない役職である。
といっても、権限のない名誉職の選挙に、マジメに投票した生徒はごくわずかだろう。私を含め大部分の生徒は、その日の気分で適当に選んだのではないか。
十月に行われた生徒会選挙では、会長職に二人が立候補した。男子と女子だ。私は男子に投票したのだが、女子のほうが受かった。演説内容がどんなものだったかは思いだせない。私たちSOS団は、そのころ映画制作に忙しかったからだ。
このベッコウメガネの生徒会長さんは、選挙に勝ったという自負があるかもしれないが、あいにく私には全然関係ないことである。
「……生徒会長さん、私に何か用ですか?」
できるだけ穏便にベッコウメガネに言ってみる。
「それはあなたの胸に聞いてみることです、清水京子!」
まったく会話が成り立たない。
そもそも、私は生徒会に恨まれるようなことをした覚えがない。
いったい、この人が言う『清水京子』とは何者なのだ?
「あの……私にはさっぱりわからないんですが……」
「そうやってしらばくれてもムダですわ、清水京子!」
「……そうですか」
「そうですかって、あなた、どこまで調子に乗ってますの!」
私の返事に、生徒会長はベッコウメガネをクイクイ上げながら激昂する。
私は個人的に思うのだが、メガネを上げる動作は、長門くんのように人差し指でフレームの真ん中を押すのがスマートでカッコいい。
ところが、この生徒会長は、右手でフレームの横をつまんでクイクイ動かすのだ。これがなんとも苛立たしい。
「清水京子、生徒会長であるわたしを敵に回したことを後悔することですね。覚えてらっしゃい!」
「ですから……あの…………」
私の問いかけに応じることなく、生徒会長はそんな捨てセリフを残して去っていく。
要するに、私は宣戦布告されたということか。本人すらもわからない理由で。
これ、イジメじゃないのか?
「キョン子、あんた、生徒会長にもケンカ売ってんの?」
「……だからグッチ、私には身に覚えがないんだけど」
私はため息をつく。
言われなき悪意。地味な私にはこれまで無縁だったものだ。
「ふうん……とにかく、キョン子、今後は気をつけなさいね、いろいろと」
「わかってるわよ」
グッチの忠告を私は軽く聞き流す。
私自身は何も変わっていないのに、まわりの見る目が変わっただけなのに、私に変われと命令する。これを理不尽と言わずしてなんと言う。
クラスの雰囲気は、私に冷たいものになっていた。クニやグッチとの距離も離れていくのを感じる。
こんなときに、涼宮ハルヒコがいたら、何か反論してくれただろうが、あいにく彼は例の学校探索のために教室にはいない。
孤立無援の私は、仕方なくブッダの言葉をくりかえし念じる。サイの角ように独り歩め。サイの角のように独り歩め。ところで、サイの角って一本だっけ? 二本の角を持つサイをどこかで見た気がする。それはサイとはちがう動物なのか? ラクダにヒトコブとフタコブがいるように、サイにも一本角と二本角がいるのだろうか? はたして、ブッダが言うサイはどちらなのか? 私はどちらのサイを連想して唱えるべきなのか? ううむ。
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