第5話…だからと言って…

「そりゃ友里亜ちゃんの彼氏だからですよ」

天気の良い日の昼休みは友里亜と仲間数人で職場近くの公園で過ごすのがお決まりのパターンだった

「友里亜ちゃんカワイイから人気あるからね」

「カワイイか?別に普通じゃないか?」

そう笑ったヒロの頬を友里亜がつねった

「カワイイでしょ?」

「ハイハイ、カワイイカワイイ」

ヒロは頬を擦りながら言った

「そう言えば古谷さんってバンドやってたらしいですね」

「昔ね」

「新垣君もギター弾けるらしいですよ」

「新垣…あぁ、あの地味な彼か」

「確かウォルターウルフとか好きだって前に言ってましたよ」

「ウォルターウルフ…渋いな」

ヒロは笑った

歴史的ブルースマンの名前は確かに新垣正樹に興味を抱かせた

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