③:2話の解説
・冒頭の時雨と夕立の会話
夕立は時雨に「提督が素っ気無い」と相談を持ちかけます。
それもそのはずです。
既に死んだはずの夕立へ好意を抱けるはずもなく、
その発言は時雨から発せられます。
「挨拶を無視された」とは、
彼は時雨から発せられた挨拶を時雨の挨拶と誤解してしまったのでしょう。
供給される事のない夕立自身のナノマシン、
残された時間の中で提督の優しさは夕立ではなく時雨へ注がれる現状。
2話で見せた嫉妬は無理も無かったのかもしれません。
・回想シーンの提督
提督は本来の仕事である海域の確保を行う最中、
彼女たちのトラウマであるはずの「遠征に出たい」という提案を受けます。
少しでも提督の役に立ちたいという彼女たちの意思。
ですが、提督にそれを容認できるはずがありませんでした。
しかし、真実を伝えようとすると夕立が邪魔をし、
それでも尚提案を呑まないのは時雨へ不審を抱かせてしまいます。
止む無く彼は彼女たちを遠征に回します。
できるだけ近郊の遠征、安全な遠征へ。
作中で時雨を抱きしめるシーン、「お前達が集めた資材・・」のセリフは
彼女たちのトラウマを抉ってまで遠征をさせた挙句に、
提督への励ましを続ける時雨へ対する自責の念だったのでしょう。
そして、そうまでして作戦を続けたくないという提督の叫びでした。
ですがそれは無残にも、天使のような彼女の励ましにかき消されてしまいます。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます