第3話 魔王、仲間を知る

盃を交わしたあの会の翌日。

各地の魔物が挨拶にやってきた。


ゴーレム界の長、イア

「魔王様、我らは戦闘員としてはイマイチですが、偵察等の斥候兵としては1人前かと思います。便利にお使いください。」

小さいながらもしっかりとした物腰で信頼に足るだろう。


数少ない魔精霊の取り纏め役、キュリス

「魔精霊とは元精霊です。まぁ絶望し、希望あふれる魔族に力をお授けしようと魔精霊になりました。治癒とか、お祓い祓いとか得意なので宜しくお願いします。」

お祓い祓いって気になるな。今度見せてもらうか。


最強の吸血鬼、マラウ

「魔王様、偵察、暗殺等の任務は遂行はちゃんとやります。あと、活きのいい人間の血が手に入りました。点滴しましょうか?」

おいしいの?血って?まぁ魔王だから美味しく感じるのかね?


巨人族の若頭なのに小さい、ハーツ

「魔王様、鈍器等の扱いならおまかせください。3日あれば城くらい作れます。」

おお!!じゃあ門と玄関までの間に東屋でも作ってもらうか。


「魔王様、我らの仲間は優秀です。ふざけてるとお思いになりますが、必ず魔王様をお守りします。各種族、強すぎなくらい優秀ですよ、私は逃げ切るので一苦労ですから。」

俺が右腕に指名したサンシェが補足説明をする。

まぁ安心だな。


その晩、人間がやってきた。

「パウルと言います。貴方方の下で動くスパイをしてます。今は人間世界で紛れるために王の下で料理人をしています。」

マジか。なんかすごいのが来た。

「魔王様、何かお召し上がりになりますか?」

魔王になって腹が減ったという概念がなくなったが、久々に美味しくものが食べたくなった。

「とりあえず、フルコースで如何でしょうか?」


暫くし、続々と料理が出てくる。

一品一品が旨い。

「食べたくなったらお呼びください。」

そうしよう。そうしよう。

我らの体制は安泰だな。

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