某漫才-1グランプリ2016雑感 ~そんなのはブログでやれ~
自身もプレイヤーとして予選に何度も出ている身として、この祭典は毎年みて採点している。エラソーなことはいえないけど、また予選に出るつもりなので、備忘録的に書き殴っておこう。
【全体】
去年に比べて、王道というか奇を衒ってないスタイルの作品が多かったように思う。そういう意味ではとても見ごたえがあったし、決勝のレベルは過去の中でもトップクラスだったと思う。誰が優勝してもおかしくなかった。
まあ、銀シャリは2000年代後半からずっと応援してきたので、感無量です。
ひとつ心残りは、南海キャンディーズの敗者復活戦の不参加。あのコンビの漫才を、またあのステージで見たいなあと来年以降に期待してます。
【個々のコンビ(ファーストラウンド出場順)】
1.アキナ
キングオブコントの決勝にも出ているコンビで、演技力には定評があるため、コント漫才に強みがある。今回も山名さんの演技が光った。トップバッターじゃなかったらもっと点数伸びてたように思う。
2.カミナリ
茨城訛りが心地良い掛け合い。ボケからツッコミまでに間をたっぷり取るタイプの漫才は、そのツッコミの破壊力が重要になるけど、とてもよく出来てた。決勝進出常連組が多かったなかで、あのテンポの作品を緊張せず披露できてたのが凄い。
3.相席スタート
男女コンビ。男女コンビでは、基本的に男子が女性より強い(正司敏江・玲児など)か、女性が男性より強い(宮川大助・花子、南海キャンディーズなど)パターンが一般的だけど、ここは男女がかなり対等で新鮮。ネタについても上沼さんも言ってた通り、男女であることをきっちりと活かしたスマートな構成。山崎さんの方がちょいちょいテレビ出てたけど、ブレークするかな?
4.銀シャリ
前回までの大会では、よくテレビや舞台でも披露していたネタをやっていたんだけど、今回のはどちらも見たことなかったので、見える自分としては嬉しかった。
橋本さんのツッコミが前回よりは客席にハマッてなかった感じがあるけど、それでも本当によく出来てた。天丼ネタの入れ方が巧い。あと、前よりもオチのつけ方が上手になった気がする。
決勝ラウンドも、スーパーマラドーナと和牛よりテンポは遅めだったけど、前口上とビッグマックのネタで一気に掴んだ感はある。優勝おめでとうございます!
5.スリムクラブ
不思議な空間と演者としては恐怖すら感じるほど長い間が特徴の彼らだけど、今回は設定が奇抜すぎたように思う。奇抜さに対して、ツッコミの内間さんがあまりにも早く順応しすぎていたので相当な違和感があった。普通のコンビならここで「そんなわけないだろ!」みたいなツッコミの応酬が幾つかあったはずで、台詞を削った漫才のマイナス面が出てたような気がする。
6.ハライチ
お家芸ともいえるノリボケ漫才を封印して、2年連続決勝はすごい。今回はネタの構成上、「澤部さんの返答」と「岩井さんの質問」のタイミングがズレることで生まれる齟齬が面白いんだけど、途中から演技っぽさが出てしまって、あからさまにズラしてる感じになってしまっていた。その辺りが点数伸びなかった原因かも。
7.スーパーマラドーナ
ファーストラウンドの構成は、今回の全ネタの中で一番良かったかも。最初のフリを最後にキッチリ使って、客席を驚嘆させ沸かせる。こんな漫才、いつかしてみたいなあ、と思わせる見事なネタだった。あと、ボケの田中さんの「不審」で「怖い」感じを巧く活かせてたと思う。
決勝も、客席の盛り上がりなら正直トップだった。ただ、小ボケをテンポ早めに繰り返すネタだったので、オール巨人さんや上沼さんのスタイルとは異なっていて、そこで銀シャリにいったんだろうなあ、と推測。
8.さらば青春の光
コント同様、東口さんが森田さんの生み出すシュールな流れに巻き込まれる系。その一発目の破壊力の高さが魅力。
ただ、今回はネタの変化が少なかった。能の話を入れるなら、嘘でも能の作品名を入れたり薀蓄を入れて、「能や浄瑠璃に詳しい」って設定を練り上げても良かったなあと思う。あと、森田さんが話してる途中にずっと東口さんが「能やん! 能やん!」って言ってて、肝心の森田さんの話そのものが聞き取りづらかったのが残念。
9.和牛
審査員の方も言ってたけど、川西さんのツッコミがメキメキと上達してる。これまでは水田さんの理屈っぽいボケにツッコむのが主流だったけど、スタイルをガチガチのコント漫才に変えたことでツッコミの役割が増して、その結果腕が思いっきり上がったって感じかしら。
敗者復活の勢いそのままのファーストラウンドはさすが、決勝も文句なしの出来で、和牛が優勝でもおかしくないなと思ってた。
さて、自分も来年は、下手の横好きでもう1回予選に出られるかしら。頑張ってスケジュール調整してみましょう。
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