第38詩 湿った土

雨が止んだ。

心を空に例える唄は多いが…それは闇を知らぬだけ。


闇は雨も晴れもない。

僕はソレをよく知っている。


渇いたところだけを歩こうとするキミ達。

濡れた感触が嫌いなんだね。


僕の心はどうなんだい?


濡れている…渇いている…。


涙で濡れて

優しさに飢えて


与えられないのは解っているのに…それでも、ただ待つことしかできない。

手を伸ばせば…他人を傷つけるかもしれないから。


歩きやすい路を教えてよ……。

そうやって紐を引っ張って案内して……。

キミが歩きたい路。

僕が行きたい処。


お願いだよ…教えてよ……。

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