第3話「地球到着まで302日」

「定時連絡。カリロエⅥ、全て問題なし。地球到着まで302日。もう4分の1だ。そんなに時間が経過したとは信じられない。こちらはを満喫中だ。以上、通信を終わる」


 レーザー通信による定時連絡を送信し、計器の電源を落とす。

 俺は隣でおとなしく座っていた少女に背後から抱きつき、乱暴に胸をまさぐった。


「うぅ……」


「……おい、最近太ってきたんじゃないか? いくら食料に余裕があるとはいえ、食いすぎるんじゃないぞ」


「あ……はい。ん……ごめんなさい」


「まぁいい、胸も大きくなってきたし、肉付きのいいのも嫌いじゃない。さぁ今日もまずは口からだ。……上手く出来るかな」


 何か言いたげな少女の頭を左手で乱暴に抑えて口をふさぎ、残る右手で貪るように少女の胸を握りしめる。

 いつまでも初々しい少女の反応に、俺はどす黒い弑逆心が喜びで満たされるのを感じた。


 この少女は他からの助けなど来ないことを知っている。

 操縦の基幹的な部分については、俺の生体反応に対応して生命維持を含めた自動操縦が行われる事も説明した。

 俺が自ら進んでこの少女を操縦者パイロットとして登録でもしなければ、反逆を起こして俺を殺すこともできない。俺の生体反応が消えれば、酸素や水などの生命維持に必要なものの生成がストップし、エネルギーの節約処理が起こるからだ。


 少女の希望は、何らかの要因により、この宇宙船が大気圏再突入に必要な減速を燃料の消費なしで行える奇跡。それだけだ。


 まぁ実際それは奇跡以外の何物でもなく、そんなことが起こる可能性などほとんどないことも、この頭の良い少女は分かっているはずだった。

 それでも、俺のなすがままにされる性奴隷のような数百日の生命を少女は選んだ。


 地球が近づけば、少女は宇宙空間へ投棄する。

 あの旧型の船外活動用の気密服一つで、4~5時間の命をつなぐ酸素と一緒に。


 あと300日ほどの命。

 どうせ死ぬのが決まっている命だ。俺がどれだけ楽しもうが問題ない。

 それに投棄することについても、『カルネアデス法』が俺を守ってくれる。俺が罪に問われることはない。

 それどころか。無事に地球へ到着すれば、俺は世界を謎の細菌から救った英雄になるのだ。


「……うっ。……よし……上手いぞ……こぼすなよ」


 少女の喉を塞ぐように腰を突き出し、左手でぎゅっと少女の後頭部を抑え込んで俺は体を震わせる。

 何度も痙攣するようにして全てを吐き出すまで、そのまま頭を抑え込んでいた俺は、涙目の少女から体を放すと、低重力の宇宙船の中で彼女を持ち上げて抱きかかえる。

 本番はこれからだ。

 恐怖に表情がこわばる彼女の可愛らしい顔を眺めながら、俺は今日も凌辱の限りを尽くした。

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