黒後家の術
部屋の中は既に興奮状態にあった、ルキノの肌や衣服から香る匂いが「犬」達を狂わせる。
「もう、たまんねええええ。犯すぜぇ!!」
シェパードが吼える。
「調べる」と言う目的で、ルキノの服を剥ぎ取っていた「犬」は、ズボンのベルトに手を掛けた。
「まてよ、俺が先だ。」
今まで、隣で男が剥ぎ取った服を、調べる風で匂いを嗅いでいた「犬」が、文句を言う。ルキノを抱きかかえた「犬」は彼女のうなじに鼻をすりつけ、匂いを嗅ぎながら、ルキノの背中辺りにサカッた股間を押し付け、無心に腰を動かし、服越しの自慰を始めていた。
ルキノはハーフコートにスカート剥ぎ取られいた。ブラウスにストッキングと言う姿、ストキングは数箇所が引き裂かれ、その下に下着が覗く。
ルキノの身体、服から発する「色香」が締め切った部屋でむせ返る。調べる「犬」達はサカリ、股間を漲らせていた。
扉の側で、次第を監視していたボクサー自身、違和感を覚えつつも、熱に浮かされた様に、眼前で嬲られんとするルキノを恍惚と眺めていた。
自身気付いているのか?口元に笑みすら浮かべ。目的を逸脱し、言い争う「犬」達の姿も、宴に華を添える余興の様に見守り。止める事が頭に思い浮ばなかった。
「「くの一」かも知れない?」と言う疑念は、すでに「犬」達の頭の中には無い。目の前の「メス」の身体をどう嬲るか?そう考えているだけだった。
性行に猛る、犬達の頭上に「ソレ」が起きた。
ドドーン!!
大きな爆発音が響き、古ぼけた工場が震える。天井からはゴミや埃が、犬達の頭上に降っり掛かった。
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