第56話 総てを剣に

 アラートが鳴り響くコックピットで、サハラは迫り来る《エシュ=セラフィーネ》を睨んでいた。赤き《セラフィーネ》はその剣を下し、ゆっくりとにじり寄ってくる。


『――我が憤怒は永劫収まる事無し。然れども其の黒は滅さねば我が眼が腐る』


 《エシュ》の結晶能力に囚われ、《アルヴァ》は身動きが取れず、そしてサハラもまた虹色の光が淡く現れ始めたコックピットで玉の汗を浮かべていた。

 熱い。肌がじりじりと焼けるような、そして心の奥底から急かし怒られるように、熱い。アンゲロスの中に閉じ込められたと考えれば、当然かもしれない。


「くそ……ッ!」


 脱出する手立ても反撃の一手も浮かばないまま、サハラが苦悶の表情を浮かべている中、モニターの先の《エシュ》は《アルヴァ》の眼前に立ち、その真っ赤な左腕をゆっくりと上げ始めた。


『――故に、簒奪さんだつする』


 ミカエルの荘厳な声が静寂に響き、《エシュ》は物々しく《アルヴァ》の頭部へその掌をかざす。呪光砲がメインカメラから大写しになるが、その砲口に光が集う様子はない。未知の行動に、サハラが警戒を改めた、その時だった。


「――……ッ!?」


 まるで凍てつくように、全身が冷えるような感覚がサハラを襲った。何が起こったか分からず、周囲を見回す。同時にコックピット全体が、いや、機体全体が急速に色を失っていっていた。まるで《エシュ》の掌に吸い寄せられるように、《アルヴァ=セラフィーネ》の文様、そして翼が徐々に淡くなっていく。

 全身から力が抜けるような、虚無感がじわじわと訪れる。瞳から金色の輝きを失いながら、サハラはミカエルへ叫んだ。


「お前、一体何を……っ!」

『――天使長にのみ赦された権能。神性、或いは権能の簒奪だ。貴様が其の権能を揮う事を赦さず、黒き光を宿す事を赦さぬ我が神判だ……!』

「……!」


 それは、驚愕だった。

 ミカエルの言葉が頭の中で不快な反響を起こす。言ってることの半分も理解できない。苦悶に顔を歪めながら、サハラは自分の天使化が『退化している』ことを悟る。

 このままじゃ……っ!

 漠然とした不安がサハラを駆り立てる。どうにか次元障だけでも展開出来ないか、とサハラは操縦桿を握って、感じる。次元障の能力が失せている。全天周モニターを振り返れば、そこにあるはずの黒い翼もまた霧散していた。全身に走っているはずの金の文様もない。


「まさか……!」

『――既に、大天使の権能は失せた』


 サハラの言葉を継ぐように、ミカエルの声が《アルヴァ=セラフィーネ》、否、《アルヴァスレイド》に届く。頭蓋の内側で反響する声が痛い。小さく呻くサハラを追い立てるように、ミカエルは再び口を開く。


『――然し、未だだ』


 更なる悪寒がサハラを襲う。自分を支えていたものが急速に崩れる感覚に身を震わせるサハラの髪は生来の黒に戻り、瞳の歪な光もない。愛機に頼るように操縦桿を握るが、まるでそこからも力を吸われるような感覚に陥って、サハラは反射的に手を離す。


「嘘だ……っ!」


 機体の外観もまた、剥がれるように、崩れるように形を変えていく。他の機体と『融合』していた腕や足が細く、元の姿へと変わっていく。《エシュ=セラフィーネ》の赤に奪われるようにして、《アルヴァスレイド》の赤が、強靭な装甲が失せていく。

 周囲の聖天機は最早そこに敵はない、という風に少しずつ次元のゲートへと向かう動きを見せ始める。サハラ機を捉えた大結晶は一層強く虹色に輝き、《エシュ》はもう用はないとばかりにゆっくりと退いた。ミカエルの声が吐き捨てるようにサハラへ告げる。


『――其れが本来の貴様の力だ、羽無し』


 その背に翼は一片もなく、その掌に異次元の兵器はなく、その機体に文様は走らない。虹の結晶に囚われた体躯は漆黒であり、猛禽の如き頭部は力なく項垂れている。肩に刻まれ色あせた文字は『Ⅳ』。


「……俺の、力が……!」


 愕然とするサハラの乗機は、《アステロード》へと戻っていた。


『――総てはルシファーの遺物に過ぎず、貴様は異物に過ぎない。総て、総ては貴様の力に非ず。故に、最早貴様に我が天秤を傾ける力も無し』


 再び《エシュ》がサハラの《アステロード》へと気だるげに掌をかざす。しかし、それは呪光砲を放つ訳でも次元障を展開する訳でもなく、そして結晶をぶつける訳でもなく――サハラを捕らえていた巨大な結晶を呪光へと還した。黒き堕天機が力なく舟へ膝をつく。


「……ふざけるなよ……」


 体から何か、大きな、そして必要なものが抜け落ちたような感覚に陥る。さっきまで果敢に燃えていた胸の炎もどこかにいった。急にこの空間が大きく広く感じる。

 真っ白のコックピットの中、周囲の圧倒的な呪光濃度に鳴り響くアラートを振り払って、それでも、だからこそサハラは操縦桿を握り直していた。

 まるでこれじゃ、俺がルシファーの残り滓だって証明してるもんじゃねぇか。

 違う。俺は、俺だって、元はこの《アステロード》で戦っていたんだ。だからこそ、今戦わない訳にはいかない。ルシファーの力なんてなくたって、俺の力で!


「俺をなめるなぁぁぁぁぁッ!」


 自分を意地と反骨で奮い立たせて、《アステロード》のブースターが燃え上がる。取り落としていた実体剣を拾い上げて、そのまま大上段に構え突っ込む。

 《アステロード》が刃を振り下ろす。遅い。遠い。サハラ自身が痛感する。たった一動作で、量産型堕天機の限界を感じる。《エシュ》はそれを改めて突きつけるかのように、微動だにせずその剣を受けた。あれほど激烈な剣戟を繰り広げていたその刃が、《エシュ=セラフィーネ》の赤い装甲にぶつかる――のみ。


『――其れが、羽無しの力だ。何も為せず、何処にも至らぬ愚鈍さと非力だ』

「……っ! くそぉぉぉぉっ!」


 ミカエルの声に喚起されるように、敗北の苦い記憶が脳裏を駆け抜ける。閃光に失われた仲間の半身。灰と化す母。撃ち殺された助言者。瓦礫の下の親友――。サハラはそれを頭を振って払うと、《エシュ》の胴を蹴って距離を開けた。焦るように腰から対天使自動小銃を抜き放って乱れ撃つ。


「俺はっ! 俺はぁぁっ!」


 自身の叫び声に煽られるように、全身が今度は熱を帯び始めるようだった。しかし世界は黒く染まらない。時も止まらない。誰の声も、聞こえない。

 《エシュ》が次元障を展開する。実弾は全て防がれ、反撃とばかりに追う《エシュ》は呪光砲を撃ち放つ。サハラは《アステロード》の掌を敵へとかざした。当然、そこには光弾も光の膜も現れない。意味不明なポーズの堕天機を無情にも呪光砲が迫り、右手の自動小銃アサルトライフルを撃ち貫く。爆散する武装に煽られながらも、サハラはミカエルへ飛ぶ。

 迫る《アステロード》を正面から迎え撃った《エシュ》はその剣戟を最低限の動きで躱すと、虫を払うように赤い腕を薙ぐ。《アステロード》の体躯はいとも簡単に吹き飛ばされ、聖天機と激突する。


「くそ……っ! ミカエルぅぅ……ッ!」


 《エシュ》の攻撃にまた吹き飛ばされ、近くで爆散する聖天機の光を頬に受けるサハラの表情には、憎悪とも言うべきそれが浮かび上がっていた。サハラ自身もそれを知覚すると、自信の体の変調を確かめる。

 全身が熱い。肌が焼けるように痛い。コックピットの中に虹色の光が少しずつ現れ始めているのが分かる。耳元で音叉が鳴り響いているような幻聴が聞こえる。


「また、天使化か……ッ!」


 サハラは鳴り響くアラートを確認する。《エシュ》の攻撃は最早蹂躙とさえ言えるものだった。《エシュ》の赤い大剣が迫る。《アステロード》は左腕の盾でそれを受けるが、その左腕ごと斬り飛ばされてしまう。そんな中の、天使化の兆候。

 上等だ、使ってやる。

 そう、呪光を受け入れようとして、サハラの脳裏に先刻のミカエルの言葉が蘇った。ここで天使の力を受け入れて、それは俺の力と呼べるのか。胸に灯ろうとする激情を抑えようとして、自分へ問う。

 じゃあ俺の力って――


「ってぇぇなぁぁぁぁぁ……ッ!」


 自分の力とは、そう問おうとした瞬間機体がまた大きく揺れてサハラが大きく体勢を崩す。つんのめって正面のモニターに額をぶつける。アラートは下半身も消し飛んで、《アステロード》が既に四肢を失ったことをご丁寧に伝えてくれていた。


「くそが……ぁぁっ!」


 額から熱いものが垂れる。視界の端が赤くなるのを拭えば、サハラはもう一瞬前の高尚な自問自答など忘れ去っていた。いや、どうでもよくなっていた。

 そうだ、誰の力なんて俺らしくもねぇ。そんなこと知ったことじゃねぇ。全部、ミカエルが言ってるだけじゃねぇかくだらねぇ。


『――糸の切れた傀儡か。四肢無き貴様に何が出来る』


 ミカエルはもう戦う必要もないとばかりに背を向ける。《エシュ=セラフィーネ》のその三対六枚の翼を睨みながら、サハラは覚悟を決める。再天使化の覚悟を。

 使えるもんは天使の力だって使う。ずっとそうしてきた。あぁ、ずっとそうしてきた。誰の力だって俺が使えば俺の力だ。そうやって、俺は戦ってきた!


「……天使化? 上等だ……!」


 受け入れたサハラの力に呪光が集い始める。サハラは悠然と立ち去ろうとする《エシュ》の背中を睨み続ける。その瞳に金色の輝きが宿ろうとして、ふと、胸の中に黒い獣の気配を感じる。


「――……ッ!?」


 そうだ、今回はルシファーの加護はない。灰燼に化すかもしれない。それでなくとも、ウリエルのように――旭ウリュウのように俺ではない誰かに変わってしまうかもしれない。サハラは起き上がったその未知の恐怖に自身の左手を思わず見る。まだ、人間のそれ。でも、次の瞬間には?


「――いいや、大丈夫。俺なら大丈夫だ……ッ!」


 瞼に浮かぶのは同じ左手、しかし自分とは違う白銀の作られた彼女の腕。言い聞かせるように、そして自身を鼓舞するようにサハラは彼女の言葉を口にする。かつて天使化を恐れた自分に向けられた、言葉を。


「――『どんなに変わっても、サハラはサハラのままでいい』・……!」


 そうだ。誰の力を使っても、俺は俺だ!


「――おおおおおおおおッ!」


 サハラは操縦桿を握り締め、ペダルを蹴っ飛ばす。達磨のように転がっていた《アステロード》のブースターが火を噴き、弾丸の如くかっ飛ぶ。その黒い弾丸は高濃度の呪光の中を突き抜け、赤い装甲を纏っていく。時は止まらない。世界は黒に染まらない。しかし、機体はサハラの天使化に呼応して進化する。


「――俺は未だ敗けてねぇぞッ! ミカエルぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!」

『――っ!?』


 完全に勝負のついたと思われていたサハラ機が背に激突し、《エシュ》が体勢を崩す。振り返ったミカエルの瞳に、頭と胴だけになりながらも堂々と宙に佇む《アルヴァスレイド》が映る。


『――貴様……既に呪光は奪い去った筈だ』

「――呪光なら其処そこ中に満ちてる。そう云ったのはお前の筈だ」


 自身が、まるでこれまでをなぞるように天使化しているのを感じて、サハラは不敵に笑う。元々俺の力だったもんを俺が取り戻すだけ。あぁ、きっと上手くいく。


『――未だルシファーの残滓が在ったか。其の総て、簒奪し――』

「――違うなあああああああああああああッ!」


 改めてその力を奪わんと迫る《エシュ》の手を躱しながら、《アルヴァ》は赤い流星となって《エシュ》の頭部へ激突する。否定の頭突きをかましながら、サハラは激情のままに叫ぶ。


「――ルシファーじゃねぇ、俺の力だッ! 俺が! 俺がお前を倒すッ! 其の為の力だあああああッ!」


 ブースターを燃え上がらせ、《アルヴァ》は《エシュ》の瞳を覗き込み、睨む。サハラは胸の炎を熾し、更に熱くさせる。

 天使化の次の段階、表出化。その感情の赴くままに、サハラは叫ぶ。


『――小賢しい理屈を……!』


 ミカエルの声に再び怒りが表れ始める。《エシュ》が《アルヴァ》に次元障を展開させ、四肢のない《アルヴァ》はなすすべもなくまた弾き飛ばされる。《アルヴァ》に押し潰されるようにして聖天機がまた爆裂していく。態勢を立て直したサハラの目前には、全身の金文様を怒らせ翼を大きく広げる《エシュ》の姿が映る。


『――我が神判を再度下す。貴様は其の存在の一切を赦さん。譬え、ルシファーに所縁無き身と成ろうとだ』

「――上等だ……! 来いよミカエルッ!」


 武者震いか、或いは恐れか。再び《セラフィーネ》に成る予兆を感じながら、サハラは自身の震えもまた感じていた。先程の一撃は死角から。そして、その前の戦闘はミカエルに『東雲サハラを殺す意志』はなかった。だが、今回は違う。足も腕もない《アルヴァスレイド》でやれるか?

 ……いいや、やれるさ。


「――俺はエース、東雲サハラだからな……ッ!」


 一瞬の不安を、蛮勇の炎で燃やし尽くす。もう舟に来た。ミカエルの前に立った。その時点で、そういう選択肢はもう既に無い。俺が、やるしかないッ!


『――一撃で終わらせる。総ての因果を』


 如何来る――サハラがそう構えた瞬間、その機体の自由は再び奪われていた。硬い音と共に、モニター全体が虹色の屈折で覆われる。《エシュ=セラフィーネ》の異能、『結晶』。その能力の作り出すアンゲロスの中に、《アルヴァ》は再び囚われていた。


「――また是か……!」


 サハラは頭が冴え始める。囚われた機体には金色の文様が淡くだが浮かび上がり、その階位が《セラフィーネ》に至っていることを伝えていた。

 だが、まだ足りない。

 サハラは操縦桿を強く握りながら正面の《エシュ》を睨む。《アルヴァ=セラフィーネ》と俺じゃあ《エシュ》には勝てなかった。じゃあ、その上を行くしかない。考えろ、考えるんだ。利用できるものは利用する。全て、総てだ。まだ何かがあるはず……!


『――羽無き蟲も最早足掻く事すら叶わぬ』

「――さぁな。足掻かれたお前が何云ってもな」


 時間を稼ごうと、というよりは感情に駆られるように脳直でサハラはそんな口答えをする。しかし、ミカエルは冷徹に、為すべきことだけを為すように反応はしない。《エシュ》の腕が振り上げられる。


『――其の一切を、閃光の果てに』


 その言葉に応じるように、《アルヴァ》を捕らえる巨大な結晶がほのかに光を帯び始める。それはまるで、爆散する直前の聖天機の文様のようで、サハラは自身の末路を悟る。

 だが、呪光の光はサハラの血路にも光をもたらした。

 ……あった。まだ、使える武器が!


「――馬鹿みてぇな発想だが、出来ないと決まったわけじゃねぇ……ッ!」


 あまりにも馬鹿馬鹿しい考えだった。その突拍子もなさに、サハラは自分でも笑ってしまう。しかし、やらないわけにはいかなかった。


「――やるぞ、《アルヴァ》……ッ!」


 サハラは全身に力を込めると、操縦桿越しにイメージする。そのイメージに従うように、《アルヴァ》の全身に浮かび上がる文様は周囲の結晶の光に紛れるようにして、徐々に、黒が伸びていく。

 アンゲロスそのものの支配。その負荷は予想以上であり、サハラの人間としての思考を奪わんと熱が逆流してくる。あまりに強大な力に呑まれそうになって、サハラは操縦桿から手を離しそうになる。結晶は光を強くし、今にも爆裂せんとしていた。時間が無い。サハラは恐怖を抑える言葉を口にしながら、最後の足掻きを続ける。

 それは、腕の中にいた母の言葉。


「――『サハラの力は、誰のでもない、サハラの力』……!」

『――一切無駄だ。我が憤怒の結晶を如何にもする事は貴様如きには不可能。ルシファーの力を失った、羽無しには』

「――いいや。やってやる。お前の力も貰うぞ……ッ!」


 その一言が、ミカエルの憤怒を刺激した。

 静寂が訪れ、憤怒の天秤が響かせる荘厳なオルガンと共に《エシュ=セラフィーネ》の腕が無情にも振り下ろされる。


『――失せろ』





 サハラを閉じ込めたまま、結晶は閃光と化し、舟全体が白に塗りつぶされる。

 そう、時間は止まらなかった。『黒』は――化身としてのルシファーはもう、現れなかった。世界には漆黒の帳とは対極のような白の閃光が満ちていた。

 そんな奇跡は――他人の力で起こす奇跡はもう起きない。

 そんな奇跡ものは――もう、彼には必要がなかった。


「――そうだ。何時だって俺は全部利用してきた。俺は総てを俺の力に変えて来た。母さんの名前も、並び立つ仲間たちも、ルシファーの遺したものも、表出化も、エースの矜持も、《セラフィーネ》の力も――そして、ミカエル。お前の能力も!」

『――失せろと――失せろと云った筈だ』


 ミカエルは己が目を疑った。耳を疑った。

 四肢も失い、弄ばれ、蹂躙された羽無しを結晶に捕らえ、爆殺した。閃光の中にその瞬間を見た。光り、そしてエネルギーの爆裂と共に砕け散る結晶の中に、あの黒い機体はいたはずだ。

 しかし、自身の見たはずの訪れるべき結末とは違ったものが、目の前に現実となって立ち上がっていた。ミカエルの言葉が震える。憤怒と困惑に、震える。


『何をした。我が異能に、我が権能に、何をした!』


 閃光が晴れて、白き舟の中にその姿が露わになる。

 《アルヴァ》の胴と頭部を中心に現れたそれは――いわば、アンゲロスの機神。四肢は虹色に輝く結晶そのものであり、その表面に浮かび上がる金と黒の文様。翼もまた同じ七色の輝きで創られる。


『何だ、何だ、何だ其の力は!』


 声を荒らげるミカエルをモニター越しに、その虹の双眸が睨む。東雲サハラは深く息を吸い込むと、赤き大天使の問いに一言、答えた。


「俺の力だ」

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