第4章 メアリーアン
「やーい、この見離された子供!」
「お前は異端児だ!」
少女の姿を目にしたものは皆そう言って少女をけなした。
少女は変わり者であった。誰もが与えられるはずのモノを少女には与えられていなかった。
そんな存在は有り得ない。だからこそ少女は皆から見離されただの、呪われているだの、異端児だと虐げられてきた。
少女はいつもひとりだった。寂しかった。皆とは異なる存在。少女はいつも悲しかった。
「メアリーアン。」
ひとり泣いている少女を呼びかける声が聞こえた。
「また酷い目に遭ったのですか?」
黄金の瞳にぴょこんと生えたうさぎ耳の少女がいた。少女は涙を流しながら頷いた。
「私…私…ただお友達が欲しいだけなのに…皆、私を見て虐めるの。」
少女はぎゅっと自身の膝を抱える。
「私はおかしな子なんだって。だから私にはお友達が出来ない。私はずっとひとりぼっち。」
ひっくひっくと涙を流す。
「君はひとりなんかじゃないですよ。だって、ここは不思議の国。みんながみんなおかしくて当然なのです。」
そんな少女を見てうさぎ耳の少女が頭を優しく撫でた。
「もちろん私も含めてね。」
そしてにっこりと微笑んでみせた。
「皆は君のことを虐めるけど、私は君のことを決して虐めたりなんかしない。ほら、皆と違う。おかしいでしょ?」
その彼女の言葉と笑みが少女にとって何よりも暖かいものであった。
突然エクスたちの目の前に現れたのは、時計うさぎだった。
「君は…あの時の時計うさぎ。」
エクスたちがこの想区を訪れて初めて見かけた住人。何やら慌てた様子で野原を駆けて見失ってしまったが、その時計うさぎが今姿を現したのだ。
時計うさぎはアリスの姿ををした少女の盾になっていた。
「この方たちは私が引き留めます。だから、メアリーアン。あなたは一旦安全な所に逃げるのです。」
時計うさぎの言葉に少女は眉をピクリと動かす。
「…さいわね。」
「え?」
「うるさいって言ってるの!その名で…その名で私を呼ぶな!!」
少女は狂気に満ちた怒号を上げる。それでも時計うさぎは少女の前に立ち続ける。その様子に少女は舌打ちを鳴らした後、時計うさぎの言う通りこの場を去った。
「逃げられるぞ!」
「そうはさせないわ!」
タオとレイナが後を追おうとするが、時計うさぎが鋭い眼差しを送る。
「ここは通しませんよ!通りたければ、私を倒してご覧なさい!」
一見弱々しく見える時計うさぎだが、その立ち姿はとても力強いものであった。
「やぁ。やぁ。これはこれは誰かと思ったら時計うさぎちゃんじゃないか。」
そんな時計うさぎを見てチェシャ猫はにやけ面を浮かべながら問いただす。
「君も確かあの娘の繰り返し行うごっこ遊びには困らされていたはず…。なのにどうして彼女を庇うんだい?」
「…確かにあの子の行動はこの世界に異常をきたすものです。多くの者が犠牲にもなって見ていられないのです。」
「なら…。」
「でも、あの子が傷つく姿を見る方がもっと耐えられません!私はあの子を守る。そう決心した…だから彼女を虐めるものはこの私が許しません!」
「…こりゃあ話しても聞いてもらえなさそうだね。仕方ない。」
チェシャ猫は弓を構える。
「あの暴君の仲間だと言うのなら、君も倒す。」
時計うさぎは大きな懐中時計を括りつけた杖を構えた。
その時、エクスたちの周りに倒れ伏していたトランプ兵たちの身体に先程少女が噴出した禍々しいオーラが吸収されていった。オーラが全て吸収されとトランプ兵たちが次々立ち上がる。そしてエクスたちの方を黙って睨みつけ武器を構える。
「むむ。トランプ兵たち、何やらやる気ですよ。」
「どうやらあのオーラに取り憑かれてヴィランと化したようね。」
「どうする?」
「あったりめーだ。売られた喧嘩は買う。それがタオ・ファミリーのポリシーだぜ。」
トランプ兵が一斉に襲い掛かってきた。エクスたちも一斉に変身する。
トランプ兵の大群とエクスたちが激しい攻防戦を繰り広げる。そんな中、あるトランプ兵がひとり立ち尽くしていた時計うさぎに向かって襲い掛かってきた。目の前に迫ってくるソイツに時計うさぎは両腕を盾にして身をかがめる。その瞬間、何かが飛ぶ音とトランプ兵に突き刺さる音が聞こえた。時計うさぎは盾にしていた両腕を恐る恐る解き見てみると、そこには1本の矢が刺さった状態で倒れているトランプ兵の姿があった。ゆっくり顔を上げると、弓を構えたチェシャ猫の姿もあった。
「…チェシャ猫さん。」
「たく、仕方ないね。」
チェシャ猫は姿を消した。そしてすぐさま時計うさぎのすぐ後ろに現れた。
「今はコイツらを片付けるのが先だよ。」
「…は、はい。」
「ちょっとでも気を抜いたらお陀仏さ。」
「はい。」
再びふたりの元にトランプ兵が襲い掛かる。チェシャ猫は華麗に矢を放つ。時計うさぎも負けじと杖を振るう。トランプ兵が突き出した剣と時計うさぎの杖がぶつかり合い、閃光が走る。
「きょ、今日からこの家で仕える事になった…メアリーアンです。この家の事はもちろん、えっと…えっと…身の回りの世話を…あの…その…。」
まだ私が子供の頃。突然我が家の召使いとしてやってきたひとりの幼い少女。私と同じ亜麻色の髪の毛に、大きくてつぶらな瞳。
「メアリーアン…でしたっけ?」
「あう…は、はい。」
身を震わせる少女は自分よりもうさぎらしく見えた。
「わわわ。そ、そんな怖がらないで下さいよ。」
今にもつぶらな瞳から涙の雫が零れてしまいそうな少女の様子を見て私は慌てふためく。
ふとある事に気が付いた。少女の細くて華奢な腕や足には似合わない大きな青いアザがあった。
「どうしたの?」
私がそっと手を差し伸べたその時、「ひぃっ!」と少女は後ずさり身体を小さくした。より一層震え上がらせる。
「だだだだ大丈夫ですか?!」
そう声をかけると少女は涙を流しながら「ごめんなさい。ごめんなさい。」と謝り出した。
「…。」
私は正直どうすれば良いか分からず困り果ててしまった。でも何か手助けしたい。そう強く思い、そっと手が伸びた。そして少女の小さな頭に触れた。少女はビクッと小さく身体を震わせた。それでも私はそのまま頭を撫でてあげた。すると少女はゆっくり顔を上げこちらを見つめてきた。涙で溢れた真っ赤な顔だった。
「…よ、よしよし…なのです。」
幼いかつ不器用ながらも私は少女をなだめる。
「…何があったか知りませんが、きっと酷い目に遭ったのですね。でも大丈夫です。ここには怖い人たちはいませんから。」
しゃっくりをしてまだ若干涙を流す少女に対し私が思いついたのは、次の行いだった。
「ほら、見ててください。これでも私は癒しの魔法の勉強をしているのですよ。」
自慢の杖を取り出して少女の腕にできたアザにかざして集中力を高める。そして、杖から小さな光が現れ少女のアザをゆっくりゆっくりと消していった。
「わぁ。」
少女はつぶらな瞳をキラキラ輝かせた。
「す、凄い…出来ちゃった。」
しかし、少女よりも私の方が驚きを隠せずにいた。
「初めて出来たのです!やった!やった!えっ?嘘!出来ちゃった!?」
生まれて初めて出来た魔法にひとり感動した。すぐにはっと我に返り、「何をやっているんだ私は。」と自分に言い聞かせる。ところが、くすくすという笑い声が聞こえてきた。見やると、涙でいっぱいになって真っ赤なのには変わりはないが笑った少女の姿があった。
「あははは。」
どうやら私が感動している様子がおかしかったらしい。ちょっぴり恥ずかしい気分にもなったが、少女の笑みを見てこちらも心が癒される感覚を覚えた。
「あ、あははは。ね、怖くないでしょ?」
「うん!ありがとう…えっと…。」
「あぁ。私は時計うさぎ。あ、でもなぁ一応召使いとしてやってきたんでしたっけ?そうだなぁ。じゃ、じゃあ、マスターっていうのはどうですか?なんて。」
勝手な憧れもあって軽くふざけてそう提案した。すると少女は、「はい。」といい返事をした。
「マスター。」
にっこりと綺麗に笑った。
その笑顔がとても暖かくて、純粋で私はこの子の笑顔は世界一美しいと思った。この子には泣いている顔よりも笑った方がよっぽど似合う。この子には笑っていて欲しい。
そう強く思ったんだ。
「はあぁぁぁ!」
時計うさぎは剣を払いのけそのまま杖を振るい魔法攻撃で反撃した。トランプ兵は攻撃を受け倒れ伏す。
やがてトランプ兵がのこり1体となった。タオが盾でトランプ兵の攻撃を受け止め、エクスとレイナが剣で切り刻む。そこへシェインが攻撃職(アタッカー)から狙撃職(シューター)のヒーローに変換し、両手杖の切り替え技をお見舞いする。魔法の弾丸がトランプ兵の背後を襲う。やがて最後の1体であったトランプ兵は倒れた。
「ふぅ〜。今回は数が多かったな。」
「でも、なんとか倒せたね。」
変身を解いたエクスたちだが、体力は消耗し息を荒らげていた。
「待ってて。今すぐ回復魔法をかけるから。」
そう言うレイナも疲れ果てて立っているのがやっとであった。
「姉御、無理はいけません。」
「でも…!」
その時、突然エクスたちの周りに翠星石の光が舞った。そしてみるみると心も身体も癒される。時計うさぎが杖を構えて回復魔法を使ったのだ。
「ふぅ…。み、皆さん大丈夫ですか?」
「うん。ありがとう。おかけで助かったよ時計うさぎ。」
「だけど、確か時計うさぎさんはシェインたちの敵だったのでは?」
シェインの言葉を聞いて時計うさぎは、「はっ!」と、息を吸う。
「そ、そうでした!つい癖で…!」
はわわわと、両手で頭を抑える。
「あはは。優しい子なんだね、時計うさぎって。」
「あう。あう。」
今度は顔を赤くする。
「そうそう。時計うさぎちゃんって絶対悪者にはなれないタイプだよねぇ。それなのに、強がっちゃってさぁ。」
チェシャ猫がからかうように言った。
「わ、私はただ…あの子を守りたくて…。」
「それって、あなたがメアリーアンって呼んだあのアリスのこと?」
レイナがそう尋ねると時計うさぎは頷いた。
「ねぇ。時計うさぎ。あのアリス…メアリーアンについて詳しく教えてくれない?」
しばし時計うさぎは俯き黙り込んでしまったが、やがてゆっくりと口を開いた。
「…皆さんもわかっている通りあの子はアリスなんかじゃありません。あの子の名前はメアリーアン。我家に仕える召使い…私の大事な友だちです。」
メアリーアンは私に仕える召使いだった。彼女は私のことを気前よく「マスター」と呼んでくれたけど、私たちは主従関係というよりも友達同士という仲だった。
メアリーアンはとても愛らしい子であの子の笑った顔は私にとって何よりもかけがえのないものだった。
しかし、時折彼女は何かに酷く怯えていた。また彼女には知らない間に体中に傷を負っていたりしていたこともあった。それは明らかに誰かに傷を負わされたものであったが、彼女は泣くばかりで一体誰にやられたのか、どうしてこんな目に遭ったのか一切教えてはくれなかった。
「…ある日私はおつかいに出かけたメアリーアンの後をこっそり追いかけたみたら、彼女に対してこの世界の住人の人たちに悪口を叩かれ暴力を振るわれている光景を見てしまったんです。」
「な…。」
時計うさぎのその言葉を聞いて身体を小さく震わせるシェイン。そんな彼女の様子にいち早く気づいたタオは両手でシェインの両肩を優しく支え「大丈夫だ。」とそっと一言声をかけた。
「…『みんな私を虐める』彼女は確かにそう言っていたわね。彼女は過去に酷い虐めに遭っていたのね…。」
「でも、どうしてそんなことを…。」
エクスの言葉を聞いて時計うさぎは「本です。」と、短く答えた。
「本?」
「はい。つまり彼女の持っていた『運命の書』に原因があったのです。」
それに対してエクスたち4人共ピクリと眉を動かした。エクスたちにあるこの後の時計うさぎの話の続きがなんとなく予想が着いたのだ。
「メアリーアンの持っていた『運命の書』は、皆とは異なるものでした。頁が…真っ白だったんです。」
「…頁が真っ白…それって…。」
「…『空白の書』…。」
本来、ストーリーテラーによって運命を記され与えられる『運命の書』。『運命の書』を授かった者はそこに記された役割を全うして生きる。しかし、稀に何も役割を記されていない、全ての頁が空白の『空白の書』を与えられる者もいる。そう、エクスやレイナ、タオ、そしてシェインのように。
「…メアリーアンは僕たちと同じ『空白の書』の持ち主だったのか。」
「そのようね。」
時計うさぎはうつむきながら話を続ける。
「彼女は色んな住人たちに自分の何も書かれていない『運命の書』を見られてしまったようです。それからというもの、住人は彼女を見るたびにストーリーテラー様から見放された異端児として酷い仕打ちを受けてきたんです。」
「…っ。」
「…シェイン。」
「大丈夫ですタオ兄。ちょっと…昔の嫌な記憶を思い出しちゃっただけですから…。」
シェインは『桃太郎の想区』の出身。そして鬼ヶ島に住む鬼の子であったが生まれつき角が無いこと原因で周りの者から酷い仕打ちを受けていた。
「だから、そんなん思い出すんじゃねー。」
「…はい。そうですね。シェインの悪い癖ですね。」
「大丈夫ですか?」
シェインの顔色を窺時計うさぎに対してシェインは落ち着きを取り戻し「大丈夫です。続けてください。」と言った。
「それでもメアリーアンは強く生きていました。ですが…突然彼女は私の前から姿を消したんです。」
「えっ…?」
「気がついた時には、アリス女王としてこの国の支配者になっていました。見た目はそっくりでも、私は彼女がメアリーアンだってわかりました。」
「…。」
「おっと。それじゃあここからはボクが補足するよ。」
横から握りこぶしで空気を切りながらチェシャ猫が入ってきた。
「ボクは見ちゃったんだよ。あいつが…メアリーアンがあの娘と出会ってしまった所を。」
「…それってまさか。」
「そう。そのまさか。この世界のヒロイン、アリスさ。アリスが不思議の国に迷い込んだ時、偶然にもメアリーアンと出くわした。」
チェシャ猫がその時の光景を思い出しながら話す。
「お互いにさぞ驚いたことだろうね。だってふたりはまるで鏡を映し合わせたかのように容姿がそっくりだったんだから。その後アリスは自身の役割を果たすためにメアリーアンとは別れて不思議の国をさ迷いに行ったけれど。」
「…そうか。そうゆうことね。」
「ん?何がそうゆうことなの?」
「おそらくその時メアリーアンはこう思ったのよ。アリスと自分がとても良く似ているのにどうしてアリスは『運命の書』を持ち、自分は『空白の書』を持っているのか…ってね。」
「そうか…それがどうしても許せなくて自分がアリスさんになった…そうゆうことですか。きっと彼女の中で今までの苦痛と恨みがアリスさんと出会ったことによって込み上げてしまったのですね。」
「そう考えるのが妥当だろうね。アリスがハートの女王の城へ向かった後、メアリーアンも後を追いかけていく所までは知っているよ。おそらくそこでアリスに成り代わりおまけに城も乗っ取ったんだろうね。」
チェシャ猫の言葉を聞いてエクスは問いかける。
「アリスになりすますはまだしも、一体彼女はどうやって女王の座を奪ったの?」
「悪いね。生憎そこまではこのボクも知らないんだよ。」
「確かに妙だな。ハートの女王って確かこの国のいちばんのお偉いさんですぐに処刑を命じるようなおっかないやつなんだろ?そんなやつ。ひとりでやっつけちまったっていうのか?」
「それに、メアリーアンが僕たちと同じ『空白の書』の持ち主ならば何故彼女はヴィランに襲われないのかな?」
想区にヴィランが現れる条件として大きく分けてふたつ。
ひとつは、カオステラーの使徒として、狂った運命を守るために活動するということ。
もうひとつは、想区の運命を乱す『空白の書』の持ち主を排除する、想区の番人として活動するということ。
カオステラーが干渉できない『空白の書』の持ち主がカオステラーになることは考えにくい。しかしメアリーアンの場合は『空白の書』の持ち主であるにも関わらず、ヴィランを生み出す魔法を駆使し、かつヴィランたちを操っていた。そしてヴィランに襲われる様子も見受けられなかった。
「…何かまだ裏がありそうね。メアリーアンがカオステラーではないことはわかったけれど、やはりまだこの想区にはカオステラーの気配を感じるわ。」
レイナは静かな眼差しでこの場にいる皆を見つめ言った。
「カオステラーの気配を感じる以上、ぐずぐずしていられないわ。一刻も早くこの想区の調律をしなくては。そして、メアリーアン…。」
ピクリと時計うさぎは耳を動かす。
「事情があるとはいえ、彼女をこのまま暴走させるわけにはいかないわ。」
「……。」
「あなたの彼女を思いやる気持ちはわかる…でも、本当にこのままでいいの?あのまま彼女がアリスという偽りの仮面を被って住人たちを殺して…それでメアリーアンが幸せになれるとでも思う?」
「…。」
「ねぇ、時計うさぎ。君が好きだったメアリーアンの笑顔は今のとは違うんじゃないのかな?」
エクスもレイナに加わった。
「彼女の本当の笑顔を取り戻すためにも、彼女を止めるべきだと思うよ。」
優しい声だが、強い意志を感じさせた。
「私は…私は…。」
時計うさぎは思い返した。いつしか見たメアリーアンの無垢で純粋な笑みを。あたたかくて愛らしくて美しいあの笑みを。
「……私は…あの子の笑顔を取り戻したいです!」
時計うさぎはエクスとレイナの方に強い眼差しを向けそう告げた。
ハートの女王の城にて。漆黒のドレスを纏ったメアリーアンは禍々しい黒いオーラを漂わせていた。
「私はアリス…真っ白なメアリーアンなんかじゃない…私がアリス…この物語のヒロイン…私をアリスと認めないやつらみんなみんな消してやる…!!」
「もうすぐだ…もうすぐでこの城を取り返してみせる…。この城はもともとわらわのものなのだから…。」
そんな彼女の知らない城のどこかで不適な笑みを浮かべた人物がいた。
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