第5話 究極にモテる女

女はモテたくてしかたがなかった。


とにかくモテて、注目をあびたくてどうしようもなかった。


その思いはさらに増し、整形手術や女子力を上げる講座、礼儀作法など様々行った。


それで、少しはモテるようになったが、まだまだ満足しない。


もっと、もっと、もっとモテたい! 注目を浴びたいのよ!


女は強く願った。部屋に篭り水晶玉に祈ったり、黒魔術にも手を出した。


女の精神はすでに狂っていたのだ。そして遂に、天命を受けた。


体に閃光が走り、女の頭に直接に神の啓示がとどいたのだ。


「ああ! 神様は私の願いを聞き入れてくれたのね!」


女は喜び、狂喜し、外に飛び出した。


街中では、女にすべての注目が集まっていた。


道行く男たちは、誰しも女に釘付けだった。


ああ、これが究極のモテなんだ。女の喜びは絶頂だった。


しかし、鏡に映った彼女の容姿は、まさに妖怪と見間違う程に醜かった。

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