第4話 変異

「うへーあちぃー」


外に出ると夏なんじゃないかってほど暑かった。


「午後になると暑いな。もう半袖でもいいくらいだ。」


そう言いながら翔鈴は汗ひとつかいていなかった。

2人とも暑いのは気温だけじゃなくて服装の問題もある気がした。2人は学ランの下にパーカーを着ている。そんなの暑いに決まってる

お洒落なのかなんなのか分からないけど季節はずれな格好を見るとこっちまで暑くなってきそうだ。

しかしベストの上から長袖のジャージを羽織っている自分が言えたことではない。


「今年はだんと暑いなーアイスでも食べていかねぇ?」


赤花は汗をシャツの肩で拭いながらコンビニを指した。


「いいねぇついでにパンも買ってこうよ」


「あぁそうするか」


赤花の意見に2人とも賛成し、コンビニへ足を向けようとした。


その時、



ドォンッ



「「「!!!!?」」」


突然、もの凄い音がして地面が大きく揺れた。

天地がひっくり返るかと思うくらい大きかった。


「なっなに…!?地震…?」


「いや…違う…」


「なんなんだ…?」


状況が飲みこめず唖然としていると周りの人が騒ぎ出した。

そりゃそうだ。誰だって慌てる

だが地震にしては短すぎる。というか一瞬だった。


「一体何が…?」


真兎がそう言ったのと同時に見知らぬサラリーマンが空を指して叫んだ。


「あれを見ろ!!!!」


皆が一斉にその方向を向いた。勿論3人も。

そこには有り得ない光景が映っていた。

それを真兎はただ口に出した。



「空が…落ちてきてる…?」

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