第3話 帰り道

それからいつもと変わらず真兎達は授業を受け、あっという間に放課後になった。


「あーやっと終わった」


驚くほどつまらない授業を永遠と聞き流し硬くなった身体を一気にほぐす。


「帰ろうぜー!」


授業中ずっと寝ていた赤花が元気よく言った。

寝すぎで体力回復したのだろう。


「授業くらいちゃんと受けろよ」


「えぇぇぇぇだってつまんねーじゃん!」


赤花の言い分もわかる気がした。

しかしそれなのに赤花はテストで毎回平均点を取るのだ。授業を聞いて真面目に勉強すれば学年トップも夢じゃないのにと真兎は思った。

毎回死ぬ気で勉強しなきゃ三平均点を取れない真兎からしたら羨ましいことだった。


「つまんなくてもしょうがねぇだろ

せめてノートはとれ」


ちょこっと勉強するだけで毎回学年トップの翔鈴が言った。翔鈴は頭が良いというより天才肌だ。コツをつかめばプロ並みにできる。

だから成績も5か4でそれ以下はとったことがない。

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