第二章
(1)「純愛ファイターみつる?」
僕の名前は朝比奈みつる。ごくありふれた普通の高校生。あえて特徴をあげるとしたら、ちょっと背が低いってことかな?
でも、僕はそれを言い訳になんかにしたくない。僕は男の子なんだ。男の子は強くならなきゃいけない。だから、僕は柔道部に入っている。まだ弱いけどね。
この日曜の朝も、僕は部活のために学校に向かっていた。その途中に公園があって、まだ時間があるから、ふらりと足を踏み入れたんだ。そろそろ季節は秋なんだけど、まだ暑くて、木の葉の衣替えはまだ始まっていないみたいだった。
それにしても、と僕は公園のベンチに座って考える。最近、みんなの様子がおかしくなっている気がする。学校で交わされるのは恋愛話ばかり。誰かが誰かと付き合ったとか、誰かが誰かと別れたとか、そんなウワサをみんな必死に話している。なかには、人目をはばからず抱きつくカップルだっているんだ。僕は目をそらすんだけど、まるで僕に見せつけるような感じで。
いつからこんなふうになったんだろう。昔は、将来なりたいものとか、そんな目標に向かって、みんながんばっていたはずなんだ。テストや部活の成績、昨日見たテレビ番組、お気に入りの音楽、クリアしたゲーム、そんな会話を楽しむのが高校生活だったはずなのに。
僕たちは恋愛したっておかしくない年頃なのかもしれない。でも、あせったところで、自分の理想とする女性にめぐり合えるわけじゃない。こんなこと言いたくないけど、みんな、つかの間の快楽におぼれてるような気がする。
僕はそんなふうにはなりたくない。まず、強くなって、そして一人前の男になってから、自分を受け止めてくれる女の子を見つけるんだ。時代遅れっていわれるかもしれないけど、恋愛っていうのは、もっと大事なもので、清らかなものであるはずなんだ。
「ねぇ、そこのキミ」
そんな考えごとをしている僕に、誰かが声をかけてくる。女の子の声だ。思わず、僕は顔を上げてしまう。
そこにいたのは、僕と同じ高校の制服をした子。その格好を見て、僕は眉をひそめる。茶髪で、ピアスをして、化粧をした不良みたいな女の子。ちょっとかわいいみたいだけど、きっと良からぬことをやってるんだろう。
そんな子が僕なんかに用があるはずがない。僕の後ろにいる誰かのことだろう。だから、無視を決めこんだ。
「ねぇ、そこのかわいいキミ」
でも、彼女はまっすぐ僕に近づいてくる。僕は視線を外す。女の子は一人だ、怖がることはない。そう思ったけど、体の震えが止まらなかった。どうして、こんな不良の子が僕に用があるんだ?
気づけば、彼女は僕の隣に座ってきている。
「なんで無視するのぉ? ねぇ」
そんな甘い声で彼女はささやいてくる。僕は距離を置こうとするけど、彼女はその差をじっくりとつめてくる。
「キミに決めたの、今日の相手」
「なに言ってるんだ!」
僕はついにたえかねて、彼女に向かって叫んだ。
「ナンパだったらお断りだ! 僕は柔道部員なんだぞ!」
「それがどうしたのぉ?」
彼女はほほ笑んでいる。その顔は予想していたよりもずっとかわいくて、一瞬、見とれそうになったけど、すぐに目をそらす。早くこんなバカみたいな状況から抜けださないと……。
「ふふふ、逃げようとしたってムダよ」
立ち上がろうとしたのに、僕の体はピタリとも動かない。全身が金縛りにあったみたいだ。僕の背筋はひんやりと凍る。そんな僕を見て、彼女はうれしそうな笑顔を浮かべていた。
「どう? あたし、かわいくない? こんなあたしとイケナイことしたくない?」
そして、彼女の顔はゆっくりと近づいてくる。たまりかねて、僕はわめいた。
「やめろっ!」
「なんで?」
「だって、僕は、僕は」
渾身の力をふりしぼって、僕は叫んだ。
「黒髪ロングの女の子じゃなきゃダメなんだ!」
◇
「ねえ」
さすがに、そこまで読んで、私は耐えられなくなって、ハルヒコの顔を見た。
「これって、イツキが口出ししてるんだよね」
「ああ、このセリフがなきゃダメとか言われたんで、書き直した」
ここまであからさまだと、逆に反感を買ってしまうのではないだろうか。みつるファンクラブの皆さんも、これを真に受けとめるほど単純だとは思えないのだが。
「なんだか、俺、古泉にバカにされてる気がするんだよな」
ハルヒコは沈んだ表情でそうつぶやく。
「それは私も時々する」
私はめずらしく彼に同意した。
「でも、悪気はないんだよね。イツキちゃんだから仕方ないと思って、あきらめるしかない」
「へえ、キョン子もそんなふうに感じてるんだ」
「うん、そうね」
「まあ、これは、個人的に書いてて楽しかったからいいんだけどさ」
「…………」
私は沈黙する。こんなものを書くぐらいだったら、まだ、宇宙人を信じる涼宮ハルヒコのほうがマシだったような気がする。
しかし、もう賽は投げられたのだ。イツキはノリノリだし、みつる先輩も女装の決意を固めている。長門くんだってカメラを借りてきた。もはや、私にはどうすることもできないのだ。
私は溜息をついて、ハルヒコの書いたシナリオの続きを読む。
◇
「純情な子ね。でも、そんなところが気に入ったのよ、今のあたしは」
僕の言葉にも、彼女の甘い口調は変わらない。そして、立ち上がって、
「えい!」
彼女がそう叫ぶと同時に、光がまわりを包みこんで、僕は反射的にまぶたを閉じた。いったい何が起こったんだ? 思いきって目を開いた僕が見たものは、信じられない光景だった。さっきまで、僕の隣にいた彼女の服装は変わっている。バニーガール、というのだろうか。そんな破廉恥な格好で、彼女は僕の側にいた。
「これならどぉ? 君好みの女の子になれた?」
そういえば、と、僕はある話を思いだす。ここのところ、男子を誘惑する女性が街で出没しているらしい。今、学校で乱れた男女交際が目につくのも、その女が原因だと誰かが言っていた。僕は都市伝説のたぐいだと思って、本気にしていなかったけど、僕の前にいる女の子は、とても人間とは思えないことをしている。もし、彼女が人間以外の存在だったとしたら……。
「じゃあ、さっきの続き、しようよ」
バニーガールに変身した彼女は魅惑的な瞳で僕にせまってくる。僕の体は何かにおさえつけられたように動かすことができない。このままだと、僕は好きでもない女の子とキスしてしまう。そして、僕はクラスメイトたちのように、恋愛のことばかり考えて、人前で女の子に抱きつくような、そんな恥知らずな男子になってしまう。
そんなふうになりたくなくて、僕は柔道部に入っているのに、今は自分の身を守ることができなかった。指ひとつ、僕は彼女に抵抗することができない。そして、僕の無防備な唇は、彼女のされるがままに……。
そのときだ。
「はぁっっっ!」
どこからともなく声がして、鈍い衝撃音が響きわたる。目の前の彼女が、何かに吹っ飛ばされたかのように、地面に倒れこんでいた。ふと、身体が自由に動かせるようになったことに気づく。急いで、彼女から離れた。
「ま、まさか、あんたに気づかれるとはね」
地面にはいつくばっている彼女の声は、それまでの甘ったるい口調ではなかった。僕はその向こうに立っている人の影を見る。それは、僕の知っている人だった。思わず、僕はその名を叫んだ。
「Tさん!」
◇
「Tさん?」
私は思わず、ハルヒコにたずねてみる。
「まあ、つるやさんのことだけど」
「だよね」
つるやさんは、みつる先輩のクラスメイトである。このたび、特別にSOS団映画に出演してもらうことになったのだ。なお、つるやさんは柔道部主将なので、このような設定になったわけだ。
「なんでTさんなの?」
「いやさ、つるやって、どういう漢字なのかわからなくて、仮にそうしたらいい感じだったので、そのままにした」
「ふうん」
つるやさんは恰幅のいい人で、みつる先輩ですら同級生なのに「つるやさん」と呼んでいる頼りがいがある人である。朝比奈みつるファンクラブが健全なのは、このつるやさんが、みつる先輩といることが多いからで、いわば彼はガーディアンなのだ。
いちおう、SOS団にも二人の女子がいるのだが、ファンクラブの皆さんは例外扱いしているようだった。古泉イツキとその付き添い(私のことだ)に、天使のような朝比奈みつる様がホレるはずがない、というのが、北高女子の圧倒的多数意見なのである。そんな風潮も、ハルヒコの脚本には反映されているのだ。
「つるやさんには、みつるの師匠として、活躍してもらうことになるからな」
「うん、張りきってたもんね。つるやさん」
つるやさんは、この映画を完全に誤解しているようだ。あらすじを聞いて、みつる先輩が男として人間的成長を果たす物語と受けとめ、心底感動していたみたいだった。もちろん、温泉旅行のことは、つるやさんには話していない。
みんなの腹黒さに私はあきれながらも、つるやさんには真実を知って欲しくないと思った。彼は彼で、愛すべき先輩だったからだ。
そんなTさんがどんな活躍をするのだろうか。私は涼宮ハルヒコ作のシナリオを読み進める。
◇
「くっ、覚えてらっしゃい」
Tさんの衝撃波のようなものにダメージを受けた彼女は、よろめきながら立ち上がり、すばやく去っていった。
「Tさん、なぜ、ここに?」
僕は目の前で起きたことに驚きながらも、柔道部主将、Tさんのもとに駆けよる。
「ふっ。まさか、オレの正体がおまえに知られることになろうとはな」
Tさんはニヤリと笑って、僕に答えた。
「ありがとうございます、僕の危機を救ってくれて」
僕はぺこりと頭を下げたが、Tさんの表情は険しいままだった。
「安心するのはまだ早い」
「どういうことですか?」
「あの女は吸血姫、これまで数百年にわたり、若い男の生き血をすすり、生命を保ってきた怪物だ。その血を吸われたものは、まるで獣のように発情してしまうようになる。この街ではその犠牲者がどんどん増えているようだ」
やっぱりあの子が元凶だったんだ、と僕はうなずく。それにしても、数百年も生きているとは驚きだ。見た目は、僕と変わらない年齢なのに、いろんな人を犠牲にして、若さを保ってきたのだろう。その行為は、絶対に許されるものじゃない。
「そして、あの吸血姫はとても執念深い。一度ねらった男をあきらめることはない。これからも、おまえはあいつに襲われることになるだろう」
Tさんの言葉に僕の顔は青ざめる。
「で、でも、Tさんが」
「残念ながら、オレは四六時中、おまえを守ることはできない。オレがいないスキをねらって、あいつはおまえの血を欲するために動くだろう」
くっ……。僕は地面を蹴る。自分のふがいなさを呪いたくなる。もう一度、彼女にせまられたとき、僕は逃げることができるだろうか。全身を縛りつけるような能力のある彼女に。
「だが、解決方法がないわけではない」
「Tさん、どういうことですか?」
僕はすがりつくようなまなざしで、Tさんを見た。
「みつる。おまえには隠していたが、オレは代々討魔師の家に育ち、特殊な能力を身に付けているんだ」
いつもならば、そんなTさんの言葉を信じなかっただろう。でも、目の前であのようなことを見た今、Tさんの能力を信じないわけにはいかなかった。
「だったら、その能力を僕に授けてください」
「残念ながら、一朝一夕でどうとなるという代物ではない。オレは幼少から修練を積んだからこそ、あのような存在を追い払うことができるのだ」
「そ、そうですか」
「しかし、あの吸血鬼に惑わされない力ぐらいは与えることができる」
「だったら、ぜひ、お願いします!」
僕は力強くそう申し入れた。二度と、彼女の魅惑の術中にはまりたくはなかった。それに、Tさんの言うことならば、僕は信じることができた。柔道部で、いつもマジメなTさんのことを僕は尊敬していたのだから。
「……だが」
それにもかかわらず、Tさんの表情は曇っていた。僕の身体を頭のてっぺんからつま先まで、何度も往復して見ている。
「まあ、一度、変身させてやろう。これを手にしてくれ」
それは、緑色の首飾りだった。すぐに首にかけようとした僕を、Tさんは制止する。
「ひとまず、それを手でにぎって、目を閉じてくれ」
「は、はい」
Tさんの表情が気になったものの、僕は言われたままに、まぶたを閉じる。
「はぁっっっ!」
Tさんの気合のこもった掛け声が響きわたり、僕は竜巻にまきこまれたような感覚にとらわれた。そして、それは体に変化が起こす。不思議な力が体中にみなぎってくる。
「こ、この感じ。討魔師になったんですか、僕」
「ああ、ひとまず、服を見てみろ」
「服を?」
なんだか、下半身が頼りない感じがする。僕はあわてて視線を落とす。そこには、僕のむきだしになった足があった。つまり、僕が着ていたのは……。
「ちょっとTさん、これ、女の子の服じゃないですか!」
「実は160センチ以上しか、男性用衣装はないんだ。すまん」
僕は恥ずかしさのあまり、身をかかがめてしまう。そんなことだったら、先に言ってほしかった。僕は男の子なんだ。いくら背が低いといっても、こんな格好をして喜ぶはずがないじゃないか。
昔から、僕はこうだった。いつも、女の子みたいだっていじめられた。女の子の服を着せられたことだって何度もある。そんなふうになりたくなかったから、柔道部に入って、必死でがんばってきたのに。
「これじゃ、ただのヘンタイじゃないですか!」
僕は悔しくて泣きそうだった。男の子だから泣いちゃいけない、って思ったんだけど、胸が熱くなるのをおさえることができなかった。
「ああ、そう思われても仕方がない。だが、おまえがあの吸血姫に立ち向かうには、そのコスチュームでなければならないんだ」
「…………」
Tさんの口調は厳しいままだ。そうだ、Tさんだって、悪気があって、こんなことをしたんじゃない。悪いのは、僕の身長が低いせいなんだ。せめて、あと数センチあったなら。
「なあ、みつる。あの吸血姫に魅了されたとしても、命に別状はないんだ。そんな格好で戦わなくても、おまえは死ぬことはないんだ」
ふと顔を上げると、Tさんは身をかがめて、優しく僕に語りかけていた。
「ただ、そうなれば、おまえはかつてのおまえではなくなるだろう。純愛の意味を忘れ、性に飢えたけだものとなってしまう。柔道部に来ることもなくなるだろうな。オレはひたむきなおまえの練習姿をずっと見ていた。きっと、おまえは強くなる。その可能性をつみとってしまうのが、オレは主将として、とても辛いんだ」
僕はそんなTさんの言葉をだまって聞いていた。いつもぶっきらぼうで厳しいことしか言わないTさん。僕の柔道の実力は、そんなTさんには遠く及ばなかった。でも、Tさんは僕の努力をずっと見てくれていたのだ。そのことが嬉しかった。
それなのに、僕は自分の背の低さを呪い、Tさんのせっかくの好意をムダにしようとしている。僕はそんなTさんを裏切っていいのか。潤んだ目をこすり、僕は立ち上がった。
「ねえ、Tさんは、こんな格好で戦う僕のことをヘンタイだとは思いませんよね」
「もちろんだ。おまえの魂は、女装をしても汚されることはない」
Tさんははっきりとそう言った。
「わかりました。僕、この格好でがんばります」
僕は決意した。たとえ、女の子の服だったとしても、吸血姫の彼女を倒すまでは、討魔師として戦うことを。
「そうか。ならば、今日から、おまえは『純愛ファイターみつる』だ!」
「純愛ファイターみつる?」
「ああ、おまえがあの吸血姫を追い払ったとき、この街の若者たちも純愛の意味を思い出し、不純異性交遊を行うことはなくなるはずだ」
そうだ。僕ががんばれば、人々は清らかな心を取り戻すことができるんだ。そして、それをできるのは、あの吸血姫に見初められた僕にしかできないんだ。
「オレもできるかぎりのサポートをするが、それにも限界がある。ぜひ、強い意志を持ってくれ。そして、力のかぎり、この街の純愛のために、戦ってくれ!」
「はい、Tさん!」
こうして、僕の吸血姫との戦いの日々が始まったのだった。
◇
「……ひとつ疑問があるんだけど」
ひとまず、ハルヒコの書いたシナリオ『純愛ファイターみつる』を読み終えてから、私は口にした。
「台本って、こういう形式じゃないよね?」
「だよな。最初に、小説っぽく書いてみたら、書きやすかったんで、そのままにした」
台本形式にしないと、実際の撮影のときに、いろいろ面倒なことになるんじゃないか、と私は首をかしげる。あとで、みつる先輩のナレーションを入れてごまかすにしても。
「ひとまず、これで筋道は整った。あとは、あいつらのアドリブだけでも何とかなりそうだしな」
ハルヒコは楽観的にそう言い放つ。
「でも、この展開だと、みつる先輩が、戦いを重ねるうちに、イツキに情が移ったりとか、そういうのもアリなんじゃないの?」
「それはない」
ハルヒコは断言する。
「古泉は数百年生きている吸血姫だ。本来ならば、生きることは許されない存在なんだ。吸血姫になったいきさつは色々あるかもしれないが、だからといってみつると結ばれるとか、そんな甘い展開になるはずがない。みつるは最後に古泉を倒す。これは決定事項だ。なれ合いをする必要はない」
たしかに、見ている人からすれば、イツキとみつる先輩が結ばれるのは最悪の展開だ。もし、映画で感動させたとしても、その後の反動が怖い。結局、二人が相容れない存在であることを見せるのが最善の道なのだろう。
「で、私は雑用すればいいわけ?」
「そうだな。もしかすると、出演するかもしれないが、たいした役ではないだろう」
「まあ、がんばるわ。温泉のために」
「温泉のために、か」
ハルヒコは不本意そうにつぶやく。今回の映画プロジェクトは、すっかりイツキに主導権をにぎられてしまっている。独断専行型の団長としては、今回の立場に不満もあるだろうな、と軽く同情する。
「そうそう、買い物するときは、領収書きっといてくれよ。SOS団あてで」
「はぁ?」
そんなことを考えていたら、また、意味不明なことを言ってきた。
「金銭管理を徹底しないと、このプロジェクトは失敗する。だから、必ずSOS団あての領収書をもらっておくように」
おいおい、コンビニ店員さんに「SOS団でお願いします」と言わなければならないのか。説明するのが面倒くさいし、絶対にバカにされると思う。まあ、レシートもらっておけばいいだろう、と私は考える。
「じゃあ、明日から俺は監督業に専念するからな。気安く声をかけるんじゃないぞ」
「言うまでもなく」
そして、私たちは立ち上がる。そう、これがクランクイン前日での会話なのだ。
台本は序盤のみで、しかも小説形式。それなのに、明日の土曜と次の日曜で、大半を撮り終えることができると、私たちはたかをくくっていたのだ。
自主制作映画を作った経験を持つ人は、この準備不足に笑ってしまうだろう。その報いは、もちろん、翌日以降の私たちにのしかかってきたのだった。
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