ここからが苦難の始まり

何に、どんな作品を応募するのか?

 結果の如何に関わらず、応募するからには主催側の要求を第一に考えなければなりません。

 ファンタジーを求められているのに、現代ヒューマンラブコメディーを送っても意味がありません。

 いえ、ひょっとしたらその作品が、コンテストに関係なく、編集部の誰かに取り上げられるかも知れませんが、そんな事は希ですし、何よりも「応募要項」を遵守した事にはなりませんよね。


 今回主催側が求めている事は、


◎漫画の原案として、漫画にする事が出来る作品。


◎3万文字程度の作品。


 大まかに言えばこの2つでした。

 そして特に重要なのが、最終的には漫画になる、と言うことだったのです。


 最近のラノベブームを振り返ってみれば、


 →話題のラノベ出現!物語と共に挿絵作家も有名に!


 →アニメ化決定!


 →そこからの横展開!中にはコミカライズ等


 ここで漸く、漫画となる訳です。基本的には挿絵からのアニメありきでしょうか?

 しかし、アニメーションの様に小説の不足分を動きや流れで補ってくれる物や、挿絵の様にワンシーンのみを取り上げたのならばまだしも、漫画となるとそうはいきません。

 ラノベや文庫の様に説明が多くてもダメ。

 しかし、不足していては表現が相手に伝わりません。


 話は逸れるのですが、響さんは基本的に「読者補完」と言うスタイルが嫌いです。

 小説である以上、ある程度読者の想像にお任せするのは仕方ありません。しかしそれありきで、情景やシーンを書き上げるのを良しとしない人間なのです。


 ……まぁ、だから長編物しか書けないと言う一因もあるのですが。



 しかし今回に至っては、ある程度「読者補完」「漫画家補完」を期待しないと、到底3万文字に1作品を納めるのは難しい。

 相手に「補完」を期待する。これも響さんには珍しい取り組みだと思いました。

(因みにすでに「コネクト!」では読者補完まがいの事をしていますが、どうにも上手く行ってませんwww)


 如何に読む人たちが「漫画の原作として」読んでくれるか。そして漫画になったらと想像して、どれだけ足りない部分を保管してくれるか!?

 これがこの作品を作る上でのキモとなったのです。

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