ねえ、後ろは私がやってあげる。
自転車を押して、二人で帰宅する。
ルキノちゃんはスク水のままだ、川原で着替えて覗かれるが嫌らしい。
来た時の様に制服を上から着ればと言ったが。
「まだ水着も乾いてないし、濡れちゃう。そしたら君の家で着る物が下着だけになっちゃうは。」
確かにそれはマズイ。
家まで僅かな距離だが鉄線に絡まって濡れたボク、スク水姿ルキノちゃん。
面妖な取り合わせの二人連れ。
誰かに見られたら、、、仕方ないね。
腹を決めたが、住人は夏の暑さを嫌って引きこもったままだった。
誰にも見られなかった事にボクは安堵した。
お勝手に自転車を止め、納屋から切断工具を出す。それから風呂場へ。
濡れてるし全裸になるつもりは無いけど、服は脱がないといけないだろう。
祖父母の家の風呂場は外へ通じる扉がある。洗濯場も兼ねているからだ。戦後の造りには結構見かける構造。確かに洗濯後、直ぐに外へ干せる。合理的だ。
風呂場でパチパチと工具で鉄線を切断する、何とかなりそうだ。
隣で見ていた彼女も、じっと工程を眺めて安心した様だ。
「ねえ、後ろは私がやってあげる。」
そう言ってくれるので工具を渡して
「お願いします。大丈夫だと思うけど、気をつけてね。」
と言って振り返った矢先だった。
油断した、神の罰は継続していた。
「きゃあ!!」
動いた瞬間。絡まった鉄線の一部がはずれ、彼女に襲い掛かる。
爪をたて、振り向くボクを利用し水着を裂く。
「ゴメン、ルキノちゃん。」
慌てた僕は振り返り、更に彼女のスク水を切り裂いた。
「あ!!」
進退窮まる。
これ以上う動くのはまずい、既に彼女に怪我を負わせた可能性もある。
「ルキノちゃん。怪我してない?本当にゴメンよ。」
謝罪の言葉しかないボク、彼女は優しく答えてくれる。
「大丈夫、痛くないから。幸い怪我は無いみたい。」
彼女の言葉に安心するボク。なんて状況だと舌打ちしながら改めて確認する。
「!!」
辛うじて、セーフ?もう少しで目のやり場に困る状況だ。
とにかく鉄線を切ろう、自身が怪我しても彼女は傷つけないように。
彼女から切断工具を受け取り、作業にかかる。
が、始めてから気が付いた。
そう。
水着の上からある程度、彼女の身体を触る事になる、、、
「ゴメン、ルキノちゃん。」
ボクは謝罪しか口に出来なかった。
「いいよ、気にしないで。」
彼女に赦される。
ボクはその事に安堵と喜びを覚えた。
川原で彼女をかばった時。
彼女に謝罪され、感謝される事はとは別の喜びがそこにあった。
とにかく。これ以上は傷が広がらないよう、慎重に鉄線を切断する。
「切るよ、ルキノちゃん。」
彼女の身体に手を伸ばしす。
スク水越しの彼女の体温、身体の振るえ、女子の身体の柔らかさ。
指先から伝わる情報に呑まれそうだ。
「うん。」
彼女に返事のニュアンスが別のもに変った気がした。
そう、そこにはボクが好む「恥らい」を聴いた。
その瞬間!!
ボクは異様な欲望に囚われてしまった。
ボクは工具で慎重に鉄線を切りはなす。
いや、そうしたつもりだったのかも知れない。
なぞるように優しく、彼女にふれる。
彼女の吐息、もれる声、身体の微弱な反応に耳をそばだて、指先で感じながら鉄線を工具で切る。
そして、、、そして、、、、そして、、、、、
失敗する振りをして、彼女のスク水を「わざと」裂いた!
ボクは彼女を「陵辱」していた。
鉄線を切り終えた時、ルキノちゃんのスク水はボロボロだった。
言い訳にはならないが、そういう部分に手を触れることも、その部分を裂くこともしなかった。
免罪符。
欲望に手を染めながらも、ルキノちゃんが大事だと言う二律背反する心を、自分勝手に納得させるための。
ボクは、、、、静かだが荒い息を吐いていた。
完全に「ソコ」を漲らせていた。
彼女を嬲りながらも、ボクは顔を上げる事、彼女の目を見ることはしなかった。
聴覚と触覚に伝わる甘美な果実に夢中だったせいもあるが、恐ろしかった。
ルキノちゃんはどんな顔をしていたのだろう?
どんな目でボクを見ただろう?
風呂場を飛び出した。
陽が沈みかけ暗くなろうとしていた。
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