第3話「ぜったいおんかん」

「あなたの鼻歌って、とっても綺麗!」


「えっ!?」


今日、鼻歌を褒められた。


『鼻歌で?』


初めてで、ビックリした!

夏休み、僕は部活で学校に来ていた。彼女とは違う部活。たまたま、教室に荷物を取りに行ったら、会った。


「あなたの鼻歌、絶対凄いよ!だって私、絶対音感だもん。」


って、その時言われた。

その時は、カノンの曲を鼻歌を歌っていた。友達曰く、僕の機嫌の良い時の鼻歌のテーマ曲らしい。じゃあ、機嫌悪い時はなんだよっ!て聞いたら……


「無言」って言われた。


まあ、それはおいといて。


「でも、本当のあなたの得意技って、いつも、人を見抜く所よね!」


と、彼女は言った。


「???」


と、僕。


「空気読めるっていうか?人の温度感が分かるっていうか?……知ってる?けっこうモテてるよ!」


と、言うと彼女は黒板に向い。



カッカッカッカッ


と、黒板にチョークで書いた。




「命名っ!絶体温感!?」


と、彼女は言った。


カキーン!


教室の外では、ボールの飛ぶ音が響いた。


おしまい

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