だけど、第1章からの流れを把握しないと第4章の本当の「光」が見れません。ー あ、そうだ。この人「タダもの」じゃなかったんだ。最後に改めてガツンと叩きつけられる作品です。個人的には・・・怜悧明晰な主人公がプライベートで暴走していく姿に萌えてます☆
四章にわかれたこの長い物語は、ミステリーでもあり現代小説でもあり、そして恋愛小説でもあった。椿の勘のよさに、何者だ! と斜に見ていたのも束の間。解き明かされる謎を越えていく中で、人と人とのつながりがとても繊細に描かれていく。事件だけに焦点を向けるのではなく、その中に組み込まれている当然の感情を、忘れてしまいがちなその感情をも解いていく。数字だけでは解き明かされることのない、人の気持ちを――――。