4

ようやく全員集まったところで、やっと任務の説明が始まった


「今回の緊急任務はね、ちょっと面倒なんだよねー」


「面倒って言うと……封印系かなんかか?」


大概のストレムは帝軍の軍人が使う武器によって浄化(ストレムを下界ではなく上界に送る)

ことができるが、稀に浄化できないタイプが

現れることがある


「ううん、封印じゃないよ……倒す分には簡単に倒せるよ。でもそれが難しい」


「………姿を消すか幻覚を見せる?」


「おお、凛正解。姿が見えないらしいよ」


浄化するには相手を攻撃する必要があるが、姿が見えないとなるとまず敵の場所を特定したり、次の行動を予測したりなどの策を考える必要がある。ので実際すごく面倒くさい…と聞いている


「じゃあ術を展開して先にどんな感じか探る必要があるじゃない。……面倒くさいけど」


「それがね、術を使ってもまったく見えないんだって」


「はぁ?見えないってなんだ……」


「それだけ力が強いのか?それにしたってまったく見えないのはおかしくないか」


「そう、おかしいの。だから緊急任務で俺達が呼び出されたわけだよ。術系なら凛がいるからなんとかするだろって」


たしかに、術に関して言うなら凛に勝る者は現状存在しない。だから此処に任務が回されるのはわかる……が


(凛がいるからなんとかする…ねぇ。)


上層部の連中が厄介者扱いして此処に送り込んだくせに、こんな時だけ凛に頼ろうとするのは勝手だと思うが


「まぁ実際行ってみない事には何もわからない……と言う事で。早速向かうから準備しといてね」


「いきなりだな……」


「二時間後に広場に集合。それまで各自準備したり自由だよ。それじゃ解散」








  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る