第3召喚 人間にも色々いるんです
――三度目の召喚。
魔法陣から溢れる光が周囲を包み込み、毎度の事ながらその光が収まるまでは何が召喚されたのか分からない。
度重なる失敗から、全員祈る気持ちで魔法陣を見つめている。
光が収まると、一人の少年が中央に立っていた。
どこかの学生だろうか、黒い学ランに見を包んでいる。
「おぉっ! 今度こそ人間」
喜びの声をあげる神官長。しかし、召喚された側はいきなり変なところに移動させられたことにより、パニックになっていた。
「ちょぉっ! なんだよこれ! あんたら誰だよ! ここどこだよ!」
「まぁ、まずは落ち着いて……私の話を聞いて下さい」
近付く神官長に少年は怯えの声を上げる。
「うわぁぁっ! こっち来るなっ!」
全てを拒否するかのように頭を抱えて地面に突っ伏す。
「俺は対人恐怖症なんだよぉっ!」
その言葉に、神官長は歩みを止めた。
そして、周囲に目配せする。
全員が頷き、神官長は少年に向かって言葉を発する。
「――還」
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