悲劇と喜劇の1日 ⑦

次の日、またもメンバーは病室に集合していた。


トロイとチャドがふざけたり、ジークが柔らかいお菓子(消化に良いお菓子)を持ってきたり、マーサが謎のダンスをしたり…


病室なのに大騒ぎである。

(もちろん、後々にナースさんに叱られる事になったが)


ジェイソンは笑うたびに痛そうに顔を顰める。


笑うたびに腹部の傷に響いて痛い、との事だった。


お昼になり、それぞれがお昼ご飯を食べていたら、ナースさんが入ってきた。


そして、ジェイソンのお昼ご飯が運ばれた。


小さめのパンに、野菜のスープ、野菜ジュースにフルーツという、身体に優しいヘルシーな病院食。


ジェイソンは痛む腹部と戦いながらもペロリと平らげた。


「ジェイソン、味はどんな感じだ?」


チャドが尋ねれば、ジェイソンは笑った。


「薄味で美味しくはないけど…不味くもないって感じかな?」


そう答えると、メンバーも笑った。


しばらく笑って会話していると、不意にチャドが声を上げた。


「ジェイソンが退院したらパーティしようぜ、退院祝いのパーティ!」


ジェイソンの肩に手を回しながら、チャドは皆を見回す。


トロイは笑って頷き、ジークは腕を上げ、マーサは笑い、ケルシーは思い切り頷き、テイラーはチャドに抱き着き、ガブリエラはトロイの隣でグッドラックポーズをした。


ジェイソンだけは、申し訳なさそうな顔をして皆を見ていた。

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