第7話 兎沙梨の違和感編
お兄様が生徒会の人達と学園長室に行った次の日
私は違和感を覚えました。
その違和感を覚えたのはお兄様が生徒会長さんと決闘をしていた時でした。
PSは人の心を具現化する力。
それゆえに、違和感を感じました。
あの時、お兄様が展開したPSは『邪王』。
邪な王。
あれだけ優しいお兄様が・・・人は外見に寄らないとは、正にこのことですね。
そして、違和感の原因は邪王の力とは違う別の力をお兄様の体から感じたのです。
まるで、PSを複数持っている感じでした。
PSは1つの魂に1つのPS、それが本来のPS。
なのになぜ、お兄様から複数のPSを感じたんだろう・・・。
・・・・もしかして、あの1つの体に複数の魂が入っている・・・?
まさか・・・それだと、あの身の軽さはありえない。
複数の魂が入っていると体に異常の負荷が掛かって、動かしずらいと本で見たことがある。
・・・・ここで皆様にお伝えしとくことが1つ・・・いえ、2つありますね。
まず1つですが、心の神「ルーシア」が堕界に堕ちたのが、今から200年前。
つまり、200年前からこの力は使えていた。
そして、力が判明したのは、今から50年前。
そして、全国にこの学園が設立されたのは、45年前。
次に2つ目。
お兄様は・・・・元々この世界の人ではありません。
私の家系・・・いわば、藏元家は200年前、心の神「ルーシア」様が堕ちたを知っていた。
藏元家は元々人の心について研究し、文献に書き記されています。
そして、ルーシア様が堕ちる際にここに来て、PSの使い方を教えてくれました。
藏元家はその力の使い方も文献に記し、さらにその奥深くまで調べようとした。
けど、それ以上にわかることはなかった。
だから、藏元家は昔の文献に何かないかと倉を探し、1つだけ可笑しな本があった。
奇怪な文字がびっしりを描かれた本があった。
それを調べたら、大昔に一回外国から来た人にもらった本だと記されていた。
それは召喚本らしい。別世界・・いわば並行世界から何かを呼び出すものらしい。
そして、呼び出されたのが、お兄様だった、という訳です。
お兄様はこっちに来る際に何かが入ってきたと言っていた。
・・・ここでお気づきになっただろうか?何かが、入ってきた・・・。
つまり、体に魂が入った、のではないかと今思いました。
続く
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