0004
開いたドアから流れ込む、七月にしては冷たい外気に、一気に現実に引き戻されたわたしは、人波に飲まれて電車を降りた。
あの二人は結局どうなるんだろう、という考えがすこしだけ脳裏をよぎったけれど、すでに二日酔い気味な頭はズキズキと痛み始めていたし、睡魔と帰巣本能には敵いそうもなかったので、わたしはそのまま振り返ることもせず、改札を出たのだった。
<了>
最終電車 東林有加里 @alcahly
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