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 七月上旬の金曜日。

 二十四時すぎ。

 最終電車。


 久しぶりに会った友人――高校からの腐れ縁で名を律子というのだけれど、彼女の旦那がいかに家庭を顧みない不出来な夫であるかを聞かされ続けること五時間半。わたしの貴重なフライデーナイトは、なぜかわたしのおごりのワインボトル四本と、尽きることのない愚痴とともに流れた。「今夜は帰さない」と粘着する律子を、やっとのことで引き剥がして電車にかけこみ、ちょうど背後でドアが閉じた数秒後、わたしは後悔することになるのだった。

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