自動音声

電話口では機械的なやり取りが行われていた。


「こちらは自動音声案内です。ただいま、大変込み合っております。お急ぎの場合は1を、それ以外の場合は2のボタンを押していただくか、しばらくお待ちください。」

 その後、待機中を示す音楽が流れ再び音声が繰り返される。  


 何度かの繰り返しの後、職員が電話に出た。

「大変お待たせしました。お客様、ご用件は何でしょうか。」

 電話口では相変わらず、同じ音声が繰り返されている。


「こちらは自動電話代行サービスです。電話を取った者が人間なら1を、それ以外の場合は2のボタンを押していただくか、しばらくお待ちください。」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る