おいしい水

南の方から来たという彼女は日本の水が大好きのようだった。

「ゴクゴクゴク」

ちょっと飲みすぎじゃないか。

「そんなに飲んでないですよーえへへ。」

いやもうお腹パンパンじゃん。

「なんていうんですかね、ミネラル?とにかく美味しいんですよー」

このままだと他の人にも迷惑かかるんだしさ。

「日本の水が美味しいのがいけないんです!」

そう言って彼女は、目を回しながら、ふらふらとした足取りで弧を描くように歩いた。

「私だってやっと、一人前になったんですからー。子ども扱いしないでくださいよ~。」

おいおいそんなに暴れると

「うっ、おえっ」





 現在台風19号は記録的な暴風域と、大雨を伴いながら日本近海を北上中。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る