・解説

お題は平和と罪人でした。

名前がナンバーなのいいよね、という気持ちで書きました。

平和な世を作るためにたくさん人を殺した人間は新しい世界で罰を受けるのだろうか、というような話です。

事実として移行時に罰はあったが、断罪を受ける前に死んでしまい、責任をとれなかった無念で化けて出た処刑人が09氏、主人公です。自責の念でおかしくなるタイプの狂人キャラ大好きなんです。


>クリセントマムの花束

タイトルですね。菊のことです。花束抱えて歩いてて川べりの処刑場に死んだはずの知り合いがいても平然としている05さんちょっとおかしいと思います。いやまあ、実際ちょっとおかしいんですが。


>紫のジャケットを着る人間を、05は彼以外に知らない。

09の仕事着です。紫=死のイメージ(不吉なので普通の人は着たがらない)が半分、綿入りジャンパー(ド紫)が単純にダサいというのが半分です。


>『09』処刑人(エクスキューショナー)

東方の二次創作RPG外伝に『エクス(9)ショナーソード』という武器がありました。


>軍人どの

05なのは国防省(ペンタゴン)という洒落です。


>お前自身の……

発言キャンセル。命も、と言おうとしています。


>星は天に上った数多の目だ。

星になるというのはよくある死のメタファーですね。


>私の夜は星でいっぱいだ。あの視線から、私はもう逃れられない。

自責の念に囚われておばけなのに死者の亡霊に憑りつかれて夜に活動できなくなる09氏。それはそれとして満天の星空ってちょっと怖くありませんか。と貝には星空がないなんて言いますけど、空気のきれいな田舎の星空って重苦しいと思うんですよ。星が見えることで逆説的に空の膜を意識するというか。


>墓碑には名前が刻まれた。

こころのコミカライズにでっかく『K』って刻まれた墓が出てきましたが、彼の墓には『09』ってかかれてるんでしょうか。没年と合わせてなにがなんだかわからなくなりそうです。


>「09、もう終わったんだ。もうここにはお前を罰することのできる人間はいないよ。それはわたしも同じことだ。

05は同族(殺し過ぎた体制側の人間)なので罰を与えるには不相応+この世に死者を裁ける人間がもはや残っていないというダブルミーニング。


>昔の仲間

死んでる。


>皆か待っている

05さん自害する気かもしれない。


>10と03、07、04……。

10は聖職者。(クロスと十字)†。03は潜水艦のソナー担当官。(潜水艦の不吉な数字と耳)。07と04は決めていないけど、飛行機乗りと医者あたりをイメージしていました。

10が死んでるか生きているか、投稿するまでずっと悩んでいたけどミニマルにいくなら死んでてもらった方が綺麗に収まるなあという感じ。


クリセントマムはデリシャスメテオの時に使ったネタだから見覚えある人もいるかもしれない。

制限時間一時間、文字数1111字。

書き始めるまでが長かった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る