　むかしむかし、ベローナの町にとても仲の悪いキャピュレット家とモンタギュー家がありました。

　しかし、両家のロミオとジュリエットは許されぬ恋に落ちました。

　さらに悪い事に、ロミオは争いの最中（さなか）人を殺してしまい、町から追放の身となりました。

　そしてジュリエットには別の婚約者が用意されました。

　それでも心の中ではロミオとジュリエットは互いに深く愛し合っていました。

　追い詰められたジュリエットは修道士から貰った薬を飲んで仮死状態になり、死んだと思わせてからひっそりロミオと町を抜け出す計画を立てました。

　けれどその計画はロミオへ伝わらず、ロミオは動かぬジュリエットを前に毒をあおり追いかけるように息絶えました。

　目覚めたジュリエットは傍で倒れるロミオを見て全てを察し、ロミオの短剣で自分の胸を刺して寄り添うように息絶えました。

　両家の人々は若い二人の死を大いに悲しみ、町から争いは無くなりました。

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