No.02 Roland MT-32 DTM音源

本体は1987年発売。そして1988年にローランドが出した初のコンピューターミュージック用音源。DTMパッケージ「ミュージくん」に同梱される。そして「DTM(デスクトップミュージック)」という名前はこのパッケージが発祥とされる。D-50に搭載されたLA音源を採用しており、初の8chマルチティンバー音源でもある。最大発音数は32音。作曲ソフトも同封された。

あまりに人気があったため、後にDTM音源ディファクトスタンダードとなったSC-55/SC-55mkⅡにまで互換性のある音色が搭載されるほど(同等品だったCM-32Lの名称となっている)。そればかりか、YAMAHAのDTM音源にまで互換サウンドが搭載されていた。LA(Linear Alithmatic)音源とは、少ないメモリの容量に用意されたPCMの断片と、デジタルでシミュレーションされたアナログシンセを組み合わせて成り立つシステムである。例を挙げると、スラップベースの特徴であるアタック部分はPCMを当て、余韻についてはアナログシンセのサウンドを当てて一つのサウンドを作り出しているというものである。

実はD-50という機種にはアナログシンセでもなかなか無かった、ノコギリ波をPulse With Modurationによって変調できるという驚異の機種なのである。アナログシンセでは出しにくい、独特のPulse Sawは味があって良い音だった

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