第48話 なんて素敵なチャイナスイーツ
食事のあいだの間食として。
友達やデートで楽しんだり。
自分へのご褒美として。
みんな大好き甘いデザート。
中国にも美味しいチャイナスイーツがあります。
皆さんにとってチャイナスイーツといって思い浮かべる食べ物は何ですか?
多くの方が杏仁豆腐を挙げられるかもしれませんね。
けれどもあちらではさほど杏仁豆腐は見かけられません。
ワタシの住んでいた地域だけかもしれませんけれどね。
あるとしたら日本人観光客向けの店だったりします。
ごま団子は四川料理店にあります。
四川料理は人気なので四川地域でない都市でも専門店がたくさんあります。近所にあった四川料理店で時折テイクアウトして家でもごま団子を楽しむことができました。
そしてよく見かけたのが亀ゼリー(亀苓膏)。
見た目は真っ黒でコーヒーゼリーのようですが、漢方薬っぽい味で正直好き嫌いが分かれます。ワタシは苦手でした。コラーゲンが美肌にいいらしくメニューにあると必ずオーダーしていた友達もいたっけ。
日本料理屋さんで季節限定で出してくれたのはマンゴープリン。
そのお店は旬のフレッシュマンゴーしか使わないらしく、初夏のいっときしか出会えないレアものでした。
「マンゴープリン始まったよ!」
そんな知らせを聞くと急いでお店に出向いたものです。ワタシにとって人生最高のマンゴープリンは今でもこのお店なのです。
一般的にマンゴースイーツは台湾が有名で台湾発祥のスイーツ屋さんのチェーン店は中国でも見かけました。
近所の中華料理屋さんにも夏限定のメニューがありました。
それは
このかき氷もマンゴーかき氷同様おそらく凍らせたピーナッツペーストを削っているので氷がピーナッツ色です。それにフレッシュピーナッツも一緒に削っているらしく、これをオーダーするとガガガガガッゴーーーーッとけたたましい音が店中に響き渡ります。
あるときママ友10人くらいでこのピーナッツかき氷を目的にでかけて人数分のかき氷をオーダーしました。友達同士の話し声が聞き取れないほどの機械音がしばらく鳴り響いたあと、店員さんに
「3個作ったところで削り器の刃が欠けたから今日はこれまで」
と言われてしまいました。大勢でシェアしながら食べたのは笑える思い出話です。しばらくそのお店ではピーナッツかき氷は食べられませんでした。とても美味しい夏のスイーツなので是非とも強靭な刃の削り器か、フレッシュピーナッツは手で砕いていただくかして提供し続けていて欲しいと切望します。
フルーツは近所の市場によく買いに行きました。
日本では高価なマンゴー(
お店の人が「これがオススメよ」と味見をさせてくれるのです。仲良くなると店頭に並べていない「とっておき」を分けてくれたりもしました。
パイナップル(
「皮むいてあげようか?」と聞いてくれるので、
「うんうんお願い(^_−)−☆」
と日本語で答えます。もちろん日本語は通じていないけれど、依頼の気持ちは通じるものです。
パイナップルの皮をナタのような刃物で鮮やかに削いで、今度は彫刻刀のようなもので黄色い身の表面の茶色の斑点を螺旋状に削ってくれる。あとは家に帰って輪切りにするだけ。
そういえばレストランなどで前菜やメインにデザートを一気にオーダーすると向こうは食べる順番などお構いなく出来上がったものから持ってきてしまいます。そうなると調理に時間のかかるメイン料理より仕込み済みのデザートが先にやってきたりすることもよくあるので、デザートのオーダーは食事をしてから追加ですることにしていました。
最近日本でも話題のタピオカスイーツも中華圏が発祥。
タピオカミルクティー(
気軽に買えるタピオカドリンクのチェーン店が街中にありました。
太めのストローで吸い込むと独特の触感。
ちゅるちゅるちゅるん。
噛むともちもち。
これって原材料は何か知っていますか?
キャッサバというイモの一種なんですって。
日本ではカラフルな色で「映え」るスイーツとして人気のようですね。
「デザートは別腹」
「ダイエットは明日から」
「今日はトクベツ」
「疲れには甘いモノがイチバンよね」
「たまにはいいよね?」
「自分にご褒美♡」
なんとかしてデザートを食べる自分を肯定化して。
ああ、シアワセ、生きててよかった。
その甘みは表情もココロもとろけさせて。
太っちゃうかもしれないけれどやめられない。みんなで食べれば怖くない。ちょっとした背徳感に一気に深まる連帯感。
甘いデザートは蜜の味。
「お店にないから杏仁豆腐作ったの。食べる?」
「食べる! 食べるーー!!」
美味しいデザート
みんなで楽しむとっておきの時間
なんて素敵なチャイナスイーツ
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