第42話 手作り中華まんが温めるもの

「ね、そろそろ寒くなったし、肉まん大会しない?」

「そうだね――! やろやろ!」


 吐く息が白い朝、子どもを見送ったあと、ママ達のあいだでこんな会話が交わされることがありました。

 じゃ、ウチでやろ、粉とひき肉買ってくるね、干しいたけウチにあるから持ってく。ぱぱぱぱぱっと分担が決まっていく。

「10時にね~」


 そう、肉まん大会とはみんなで肉まんを作ること。

 大勢で大量生産すれば手間はさほどかからないし、子供達にも美味しい間食ができるし、作る過程もとても楽しく過ごせる一石何鳥にもなる「大会」なのである。


 子供のことやファッションのこと、家族の愚痴や若かりし頃(?!)の恋バナに「今日のごはん何作る?」まで話はポンポンと飛び回る。


 同じマンションの日本人ママのあいだで代々受け継がれているレシピをご紹介しますね。元々は中国人のママから教わったとか。

 分量は32個分ですので、ご都合のいい分量に増減してくださいね。


 ☆美味しい中華まん(32個分)

【皮の材料】

 強力粉       150g

 薄力粉       150g

 ベーキングパウダー 大1.5

 イースト      大1.5

 ぬるま湯      320cc

 砂糖        60g

 サラダ油      大3

【具】

 玉ねぎ       1/2個

 豚ひき肉      200g

 たけのこ(水煮)  80g

 干しいたけ     3,4枚

 長ねぎ       1/2本

 キャベツ      100g

 生姜        ひとかけ

 醤油        大2.5

 塩         小1

 砂糖        大2

 薄力粉       大2

 こしょう      少々

 ごま油       大2

 中華だし      少々


 ☆作り方

 ①皮の材料をボールに入れて混ぜ合わせ、手につかなくなるまでよくこねる

 ②ぬれぶきんで覆って休ませる(③の工程のあいだくらい)

 ③具の材料の野菜をみじん切りにして調味料を入れて粘りが出るまで混ぜる

 ④皮を32等分して皮を薄く円く広げる

 ⑤広げた皮に具を包む

  ④⑤を繰り返す(蒸し器の準備を始めるといいかも)

 ⑥蒸し器で15分蒸す

 ☆できあがり♬

 具をあんこにすればあんまん、具にカレーペーストをまぜればカレーまんになりますね。



「おかえり~」

 ほかほかの肉まんを載せたお皿を手に子供達を迎えます。

「それ肉まん? やった――!」

「今食っていい?」

「美味しいね♬」

「うっめ――!」

「あったかーい!」

「わたしあんまんがいいー」


 ふぅふぅ、はふはふ、気温0度の中で立ち上る湯気。

 温めてくれるのはきっと冷えたカラダだけじゃない。

 肉まんを見たら、この日のことを思い出してくれるといいな。


 コンビニで100円ちょっとで買うことのできる肉まん、家で作ると手間ヒマかかるけれど、楽しくて美味しいです。

 友達同士、家族、恋人同士でわいわいガヤガヤ温かくて美味しい休日はいかがですか?




 手作り中華まんがあたためるもの




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