パニクって、あーなって、そーなって!?
次の日。
「あの……」
「やぁ、ロアンちゃん。いらっしゃい!」
「お、お邪魔しまーす。」
私は今、武さんの家に来ている。
あのあと、私は『分かりました。私が武さんのおうちにいかせてもらいます。』と、返信してしまったのだ。緊張する……
「………わぁ!片付いていますね!」
「だろ!」
家に入ると、清潔そうな雰囲気のリビングが見えてきた。因みに、武はアパート暮らしだ。
「何か飲みたいものある?お茶でいい?」
「はい。」
武さんが、飲み物を持ってくる間に、部屋のものを物色……。すると、チェストの上においてあった1つの写真たてが目に入った。
歩いて、その写真を見ようとすると…
「ッ!その写真は見ないで!」
武さんが、叫んだ。
「……ただの家族写真だよ。」
「分かりました……失礼しました。」
私はおとなしくもとに戻る。あの写真の中身が気になって仕方がない。なにかモヤモヤする。
「それで……聞いてほしいことって?」
「あぁ……実は……」
「……………なるほど。」
長くなるので割愛
「…………なので、こうするのが効果的だと思います。」
「なるほど…」
「分かりました?」
「はい!ロアン先生!」
「先生はやめてくださいー!」
「はーい!せんせーい!」
「もーう…」
しっかり、武さんの悩みごとに答えてあげたのだ。感謝されているみたいだし、悪いきはしないんだよな~……。でも、この空間、なんか落ち着くな~…。なんでだろう。
「そういえば、ロアンちゃんって、俺のこと好きだったんだよね…。」
真顔でいきなりその事実を発した武さんに、私は硬直してしまった…。いまその話を出しますか!?
「そうでしたね…。」
「今も、俺のこと好きなの?」
「……」
思いがけない質問に重い沈黙が落ちる
「……好きだっていったらどうしますか?」
武さんを上目使いで見上げて瞳を潤ませながらそう聞き返す。
「……ちょっと分からないかも…」
武そんの顔全体が赤くなる。
「ちょ、ちょっと、いまの、忘れてくれない!?!?」
「忘れられないですよ!!!!」
「だよねー…」
手で髪の毛をクシャッっとし、落ち込んだようすの武さん。
私、ちょっと期待していいのかな…
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