「ご忠告は…「結構です。」

「だからですね……」ムシャムシャ

「はい。ロアン師匠。」

「師匠化しなくていいからですね。」


 この人はバカなのだろうか。

 妙に真面目なんだよな。


 なんかほっとけないんだよな……


 今のはそう言うことじゃないから。



「どういうこと?ロアンちゃん。」

「へ?先輩?どうしました?」


「いや、なんかロアンちゃん、妙に真面目とか、ほっとけないだとか、そう言うことじゃないとか………」



 聞こえてたー!


「今の………聞こえてたんですか?」







「………はい。」








「ちょっと表に出てください。」


「あの~。ロアン………ちゃん?」

「いいからさっさと表出ろ。」





「はい。」






 めちゃくちゃシバきました。


 先輩にしてはいけないんですけれど………



「それで……?」

 ツーン ムシャムシャ ムシャムシャ ムシャムシャ


「チーン すみません。」


「許す。」ムシャムシャ

「ありがとうございます。」パクッ



 ………ムカムカ


「それで………」


 と、私は、話を始めた。


「高浜さんに、恋愛感情をもってもらうには………ですよね。」

「はい。ロアン先生。」



「先生もいらん。」



 チーン




「それで、高浜さんに恋愛感情をもってもらうにはですが……」


「うん。」


「お化け屋敷に行ってきてください。」






「いや、無理。」











 バチコーン! キラーン








「………とにかく、それじゃ、恋愛感情をもってもらうなんて、ですよ。」


「だってぇー。怖いんだもぉん。」



「ふぅー。武さん。『』って、知ってますか?」



「知ってるよ。恋のドキドキを、怖いドキドキと勘違いするんだよね。」



「若干逆ですが、ほとんど合ってるのでよしとしましょう。」


「だから、それとなんの関係が……はっ!」

「気がつきましたか?」


「うん。」











「会社で、お化け屋敷探検的なことを提案して、俺が高浜さんを驚かせれば………「違います。」

「えっ?違うの?」











 違うに決まってんだろぉぉぉぉぉぉぉお!


 ダダダダダダダダダダダダダダダダダダッ


「………すみません。ちょっとそこら辺ひとっ走りしてきました。」


「へ、へぇ。」


「ところで………なんですか?今の。」

「何かの冗談ですか?」


「違う!真剣に考えた結果だよ。」



「へぇ。どこをどうしたら、そんな結果になるんですかねぇ。えぇ!?」(目ぇ真っ黒)




「・・・」チーン





「だから、お化け屋敷に一緒に入って、高浜さんが、怖がっているのを守ってあげればいいんですよ。」








「俺、お化け、怖い。」








 ドカーン パラパラパラ



「ふぅ。」



 パチパチパチ


 拍手が来た。


「じゃあ、観覧車はどうですか?」











「俺、高所、恐怖症。」











 パリーン (手ぇ血まみれ)



「お客様!?」

「あぁ。大丈夫ですので。」


 定員さんに心配された。テテペロッ。




「じゃあ、どうするんですか。」

「うーん。」



「明さんに相談しておきます。」





「あれっ。ロアンに………武ではないか。」


「お疲れさまです。」

「お疲れさまです。」


「高浜さんは、どうしてここに?」



「いや、窓ガラスから、ちょうど見えてね。」


「そうですか。」




「あのっ!高浜さん。」


「どうした?」



 おぉ!?頑張れ。武さん。ファイト!ファイト!


「………俺と。」








「遊びに行きませんか!」


「あぁ。いいよ。」




 おぉー!言った~!


 そして、OKされたー!




 私の中で、ファンファーレが鳴った。






 おめでとう。武さん。頑張って……



「じゃあ、今度、事務所のみんなで行こうか。……ロアンも来るかい?」











 ……………………………ドンマイ。


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