観察日誌:2044年1月4日
歳が明けてからの最初の実験が終わった。
1日の殆どを関係部署への挨拶とメールのやりとりで潰したが、午前中に昨年末に観測された太陽の元となる恒星を初日の出に見立てて皆で拝み、伊豊の作った雑煮を食べるというのんびりとした実験だった。
太陽の元が出来たことでこれから太陽系を作っていくのだが、地球ができる確率は25mのプールに時計を分解して入れ、それをかき混ぜて再び元の形に組み立てるのと同じ確率と言われている。
地球を作れたとしても、必ずしも我々の世界と同じ歴史を辿るという補償は無いため、実験の成功はさらに確率が低いものになるだろう。
GBPという有機スーパーコンピューターのお陰でここまでの演算はスムーズに来れたが、ここからが本当の正念場である。
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