食料調達をするもの

は〜いやってきました。毎回恒例の食料調達です!今回が初めてだけど…。

まあそんな小さいことは置いといてと。


今俺とモモがいるところは川と森に挟まれた河原?みたいなところだ。

川には魚、森には動物といるが、今回は魚でいこうと思う。

魚の獲り方は罠を作って獲ろうと思っている。

実際のところ川の水面を全力でぶん殴ればいい話なんだけど、もしかしたらその衝撃で魚がミンチになりかねないのでやめといた。調理できない。食えなくなる。


ペットボトルの罠が一番早くて簡単に作れるんだけど、そのペットボトルがない。ペットボトルがない。

大事なことなので2回言いました。すみませんふざけすぎました。


じゃあどうやって罠を作ればいいんだこのクソ野郎と言ってくる人がいるかもしれません。今の状況からすると、誰も言う人がいないんでけど。


「どうやって作るの…ぱぱぁ…むにゃむにゃ…」


いました。モモちゃんです。寝言で返してきました。夢の中で何を作ってるんだろう…。


それじゃあ森に入って材料を調達していきましょう。


まずは森の中に落ちている枝をできるだけ沢山拾う。

この枝が今回作る罠の主な材料だ。てか罠本体を作る材料を集めるのこれだけで大丈夫なんだよね。


次に餌だ。

オキアミやらミミズ、カエルがいればいいんだけどな…。

そう考えながら歩いていたら、変なカエルらしき生き物を見つけた。


体の色はミミズみたいに肌色やら紫の色をしているがカエルだった。ミミズガエルっていうんじゃないのかな?


「『鑑定』」


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ミミースフロッグ


説明

体の色が主に肌色、紫色で、うねうね動くような生き物。

食用には向いていないが、大型の魚やカエル好きな魔物が好んで食べる。

穏やかな性格で捕獲しやすい。


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想像した名前よりもちょっと違かった。確かにうねうね動いているな。気持ち悪い。


偶然ポケットに2つ枚あったビニール袋に、ミミースフロッグを捕まえてぶち込んだ。

手触りはヌメヌメブヨブヨだった。アルティメット気持ち悪かった。

カエルってこんな手触りだったっけ?もうカエルに触りたくなくなった。


そう思っていた矢先、またミミースフロッグが出てきた。最悪。

出てきたカエルは全部ビニール袋にぶち込んどいた。ヒィヤァ!キモチワリィ!


「罠用の餌はもうできたから、次は山菜や果物を探してみよう。『鑑定』っと」


俺は実ついていた木を鑑定で調べてみた。


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ゴアッポの実


説明

赤い実で、甘みが強く、歯ごたえが良い果物。

青い実の状態だと酸味が強い。栽培が可能だが、難しい。

食用に最適である。


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もろリンゴだった。しかも日本産のふじリンゴと同じ感じじゃないですか。青い実の時は紅玉と同じ味なのかな?とりあえず食ってみよう。


俺はそのゴアッポの実をもいだ。

そのゴアッポの実は艶があり、身がぎっしり詰まっていることが分かった。


シャリ、モグモグ…


食べてみた感じはもろリンゴ。味もリンゴだった。これは持ち帰らずにはいられないね。

俺はもう一つのビニール袋にゴアッポの実を5つほど入れた。カエルとは違って美味しいし重いから袋が破れないようにしないと。

もしかしたらモモも植物魔法でゴアッポの木を生やすことができるのかな。楽しみなんだけど。


果物はもう大丈夫だから次は山菜だ。つくしやヨモギとかあったらいいんだけど。

そう考え、地面に生えていた山菜らしきものを見つけた。

また鑑定さんにお世話になってもらおう。


「『鑑定』」


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ボイキアソウ


説明

この草を細かくして川や池に撒くと魚や水の魔物がやってくる。

独特な匂いで食用向きではないが、魚や水の魔物が好んで食べる。


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魚をおびき寄せる山菜だった。オキアミみたいなものかな。罠に使えるかもしれないから採っておこう。

ボイキアソウに近づき、触れてみたら本当に独特な匂いだった。

なんだろう、エビの匂いと死んで少したった魚の匂いがする。要するに臭い。


「この山菜はカエルの袋に入れておこう。ゴアッポの中に入れたら臭くて食べられなくなっちゃう」


俺はボイキアソウをミミースフロッグが入っている袋に2つほどぶち込んだ。

手を嗅いでみたら案の定臭かった。戻ったら手を洗わなくては。


俺は他に山菜や食材がないか鑑定を使いまくって探した。


1時間程探してそろそろモモが起きそうな気がしたから河原の方まで戻ってきた。


1時間の中で見つけた山菜や食材を並べてみた。


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ニゲンラサイ


説明

幅が広く肉厚の葉を持ち、ピンと葉先まで伸びている山菜。

香りが良く、大体は炒め物に使われることが多い。


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もろニラだった。良い香りで、少し葉を違う方向に引っ張っても元に戻った。


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モロヘンソウ


説明

葉先までピンとしていてハリがあり肉厚がある。しかし茎は手で折れるほど柔らかく、みずみずしい山菜。

炒め物や和え物、汁物に最適である。


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葉はほうれん草だったが、茎はモロヘイヤだった。塩コショウで炒めると美味しそうかもしれないな。

これはいいものを採ったと思う。


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コマツッコリー


説明

調理しやすく栄養が豊富。葉は肉厚で丸みがある。それとは反対に茎はガッチリしていて固い。

葉は炒め物に、茎は茹でたり、炒め物に使うことができる。


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これを見つけた時はさすがに吹いた。コマツッコリーだぜ?誰が考えたんだよ。

だけどこれも料理に使えるかも。美味そうだし。


ニゲンラサイは3束ぐらい。

モロヘンソウは5束ぐらい。

コマツッコリーは大きいから2つぐらい採ってきた。野菜はこんぐらいで大丈夫かな。明日までには持ちそう。


「パパ戻ってきたの?」

「そうだよ。ちょっとお野菜を取りに行ってたんだ。今からお魚さんを捕まえるための罠を作ろうと思うんだけど、モモも作る?」


少しでも早く魚を確保するためにモモに手伝ってもらえるか聞いてみた。


「わたしの名前ってモモっていうの、パパ?」


あちゃぁ。モモに聞くの忘れてた。


「そうだけど…モモって名前でいい?嫌だったら考えるけど…」

「ううん。いい名前!モモ、きにいった!ありがとうパパ!」

『そうかモモ。それじゃあパパのお手伝いする?」

「うん!パパのお手伝いする!」

「あるがとうモモ。それじゃあ作ろっか」


俺はモモの頭を優しく撫でてから罠を作り始めた。


罠の作り方は至って簡単だ。

枝を川底に突き刺すだけ。だけどその突き刺すところは岩がゴロゴロしていたからモモと一緒に取り除いた。

枝をぐるっと円を描くように突き刺し輪を作る。その後に入り口を作って魚が入るようにする。

入り口は三角形を描くような感じで、入り口がどんどん狭まる感じ。まあこんな▽だな。

そして輪の中に餌となるものを入れて時間をおけば魚を捕獲することができる。


魚の習性は壁に沿って進むため、罠の入り口を三角形にすれば、その罠に入ることができても、出ることができなくなる。魚を捕るための罠の基本だな。


餌は小さいミミースフロッグとボイキアソウだ。

ミミースフロッグは輪の中に入れて、ボイキアソウは罠の外に少し、罠の中に沢山撒いといた。これで魚が入ってくる筈。

大きいミミースフロッグは袋から取り出して川に投げといた。良い撒き餌になるだろう。

大きい魚が掛かった時用のために、川の水で洗って石で削った自作木製モリを作っといた。大きい魚が入っていたら、これをエラ目掛けて突き刺せばなんとかなる。

30分待ってみよう。








山菜を全部きれいに洗り終わった頃に罠をモモと一緒に見てみた。

そしたら沢山罠に掛かっていた。毒がないか鑑定してみよう。

まず30cmくらいの魚から。


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テイルナマズ


説明

尾びれが大きいことからその名前がついた。

雑食で、特にフロッグを好んで食べる。成長すると2mを超えたりする巨大魚。

鱗が固いが味は良く、ステーキにして食べられる。


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テイルナマズって名前なんだ。かっこいい名前だな。

確かに説明通り尻尾が大きかった。尾びれか。

次は、


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コゴイ


説明

その名の通りに小さい鯉で、成長しても40cmになるかならないかの大きさ。

油で揚げたりすると美味しい。


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鯉だね。大きさは10cmぐらいかな。

体は細くて小さいからどちらかっていうとアジやイワシに近かった。


このぐらいだった。もっと沢山の種類がいると思ったが、ここにはナマズとコイしかいないようだ。


釣れた数は、


テイルナマズ6匹 平均サイズ 20cmくらい。

コゴイ14匹 平均サイズ 8cmくらい。


「沢山捕れたね、パパ」

「ん、そうだな」


モモは大漁だったから喜んでいた。


「モモって植物魔法使える?」


鑑定で調べたが一応聞いてみた。


「使えるよパパ」

「じゃあこういうかんじでスパスパ切れる植物ってない?あったらそれを植物魔法で生やしてくれないかな」

「わかったー。んんー…」


モモは作れると応答して地面に手を置いて唸りだした。そして、


ニョキニョキ、フサ


「できたよパパ!」

「ありがとねモモ。ちょっとパパはこの植物調べてみるから待っててね。『鑑定』」


俺はモモが植物魔法を使って生えてきたものを鑑定してみた。


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ホウチョウソウ


説明

葉は鋭利で色々なものを切り裂くことができ、折ることができない。研ぐことができる。

また茎も固くまるで鉄のような硬さである。その上に軽い。

希少種で滅多に見つからない植物で、貴族や王族が喉から手が出るほどの価値を持っている。


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なんだこれは。葉っぱが折れなくて研ぐことができるってどういうこった。

俺はホウチョウソウの葉が付いている茎を掴み折ってみた。


ポキッ


「折れちゃった…」

「折れちゃったね…」


茎は綺麗に折れた。試しにテイルナマズの頭を落としてみたが、頭が綺麗に落ちた。

切れ味やば!?なんだよこれ強すぎだろ。モモにも料理を教えようと思ったがこれは危ない。今度にしよう。

…俺、残りの葉っぱ武器用と売却用にしよう。

モモじゃ危なすぎる。危険です!


すぐに思ったのがこれだった。モモにはこの包丁は使っちゃダメだよと言い聞かせ、魚の血抜きを開始した。







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