第9話 動き出す運命の歯車! 隠れ潜むは必然の罠

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 初志貫徹しょしかんてつ


 最初に決めたことを、最後までつらぬとおすというのは、言葉にすれば簡単だけど、実際のところは、なかなか難しい。


 固い決意を持って、そう決めたはずなのに、時間がつと共に、気が付けば覚悟は薄れ、自己弁護を繰り返し、妥協を正当化して、適当なところであきらめてしまう。


 なんて、自分で言っていて耳が痛いけど、そういうことは人間ならば、往々おうおうにして起こりうるというのが、なんとも頭の痛いところだ。


 それを堕落だらくと言ってしまうのは簡単だけど、仕方ないじゃないか、人間だもの。

 どうしたって、楽な方に流れてしまうのが、人情さ。


 と、言い訳をすることは、いくらでもできるだろう。


 だがしかし、生きていれば、どうしたって、そんな言い訳で逃げることを、決して許されないときだって、訪れる。


 そう、誰か他人にではなく、自分で自分が許せなくなってしまうときが。


 やるべきことは、やり抜かなければ、意味がない。


 それは、義務や責任ではなく、信念の問題だ。


 さあ、それが例え、誰の手の平の上で、踊っているだけだっだとしても、俺という人間は、悪の総統は、最後の最後まで、自らの思いを、貫いてみせよう。


 これは、俺と、悪の組織と……、成就じょうじゅの物語だ。


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