第8話 乱れ咲く狂騒の宴! それは愛か、欲望か

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 急転直下きゅうてんちょっか


 人生の転機は、いつだって突然だ。


 それが、自ら踏み出した一歩であっても、もしくは、まったくの想定外によるものであっても、訪れた転機による急激な変化のうずに飲まれてしまえば、その運命のドアを叩いた最初の一撃は、突然にしか思えない。


 とはいえ、急転直下という言葉は、なんだか、あまり印象がよくない気がする。


 なんというか、直下というのが、真っ逆さまを連想させて、なにやら不穏な空気というか、凄惨せいさんな結末を予感させるからかもしれない。


 確かに、一度変化した状況というものは、まるで坂道を転がるように、加速度的に変わり続けるものだけど、しかしこれもまた、例えとしてはイマイチか。


 急転直下で、落ちに落ち、坂道を転がり落ちてしまったら、ボロボロな末路しか、想像することなんて、できやしない。


 しかし、だがしかし。


 急転直下の意味は、物事の事態や、情勢が、突然に変化した結果として、問題が、ことである。


 さあ、それでは頑張って、例えどんな高所から、真っ逆さまに落ちることになったとしても、見事な着地を、決めてみせようじゃないか。


 これは、俺と、悪の組織と……、転機の物語だ。


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