第3話 悪徒の決断! 散るは外道か、任侠か!

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 群雄割拠ぐんゆうかっきょ


 無数の実力者たちが乱立し、各地に勢力をり、互いに互いを蹴落として、自らが頂点になろうと、激しくしのぎを削る状況を指す言葉だが、イメージとしてはやはり、戦国時代などを思い浮かべると、分かりやすいだろうか。


 とはいえ、規模の大小はあれど、そんな覇権争いというか、パワーゲームは、この現代においても、例えば、学校や会社なんかでも、普通に存在する。


 言い方を変えてしまえば、それはただの派閥争いや、主権の奪い合いでしかなく、誰と誰の仲が良いだとか、悪いだとかの話が本質といっても、差し支えない。


 誰と手を組み、誰と敵対するのか、その選択を誤れば、待っているのは悲惨な未来かもしれないというのは、なんとも気の重い話だが、往々おうおうにして誰にでも、そういう局面は訪れてしまうものだ。


 そこで利益を取るのか、自分の気持ちに正直になるかは、結局のところ、人それぞれだが、どんな選択にせよ、後悔しないということが、一番大切なのではないかと、俺なんかは考えたりする。


 自分の気持ちに嘘をつき、後から悔やんでしまったら、どんなに素晴らしい成果を得たとしても、砂の味しかしないだろう。


 必要なのは、確固たる決意と、揺るぎない信念だ。


 それさえあれば、心許せる友と手を繋ぐために、例え世界を敵に回そうとも、笑顔でいられるだろうし、逆に自己の幸せのために、信じる仲間を裏切り、周囲から後ろ指を指されたとしても、胸を張っていられるだろう。


 どんな決断を下しても、その可否はいつだって、自らの心に問うしかない。


 なにを選ぶのか、なにを捨てるのか、なにを期待するのか、なにを諦めるのか。

 選ぶのは何時だって、自分自身なのだから。



 そして、悪の総統なんてしている俺にも、その時は当然、やってくる。



 これは、俺と、悪の組織と……、決断の物語だ。


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