第四夜 プロミストランド
「だったら冬に夏期講習行けばい~じゃないですかぁ!サマー・キャンプは夏にしかやらないんですお!」
どんな理屈だよ。
「夏期講習だって夏にしかやらねーよ!」
「今回はあたしの顔を立てると思って☆」
「意味が判らないよ!ボクは進学クラスなんだからな」
「トレジャーランド連れてってくれたなら、お礼に学校破壊してあげますから♪」
「全然嬉しくないよ!」
「じゃあ大学も全て破壊します☆」
「将来まで失うわ!」
「おまけで世界も滅亡させますか?」
夢も希望も全て失くなる。
「おまえがやりたいだけだろ?!」
「超楽しいですよ☆」
アリスが屈託のない笑顔を向ける。
「やめてくれ想像したくない!」
「じゃあ連れてってくれますか?」
コイツ・・・天然なのか、計算づくなのか判らないけど、やっぱり魔族だな。
「トレジャーランドでも、帰ってきてからでも何もしないって約束するなら、サマー・キャンプに連れてってやる」
学校を壊されるよりはずっとマシである。
「する!約束します☆世界以外は破壊しません!」
「世界もだ!世界が滅んでるのに、大学行くワケないだろ!超虚しいじゃん!」
「楽しそうですね♪ご主人たま☆」
アリスは目を輝かした。
「楽しんでねーよ!!」
「約束するので、トレジャーランド連れてってくれますか?」
「仕方ないな。わかったよ。連れてってやる」
サマー・キャンプと世界の存続を秤に掛けられては、ボクに選択の余地はない。
「わーいわーい♪バーベキューとかキャンプファイヤーとか、やってみたかったんですよね~!」
でも、よっぽど嬉しいらしい。
「普段から国を燃やしてる奴が何言ってるんだよ」
「それはビジネスですから☆」
「むしろ非道いわ!!」
不安しかないサマー・キャンプについて行く羽目になった。
同じく楽しみにしているその他の皆さんごめんなさい。
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