中坊6人だけど異世界救う
和村しゅう
第一話 普通の中学生の日常
「どうしてこうなった…」
そう思っても仕方がない状況に俺はいる。
「明、そんなこと言っててもしかたないだろ?」
「わかってるよ…」
声をかけてきた友人に少しぶっきらぼうに返す。
「それよりあれ見てみろよ」
近くにいた別の友人に言われ指を指された方向を見てみる。
すると誰もが知っているぷるぷるしたあいつがいた
「あれスライムか?」
俺がそう呟くと、指をさした友人が耳を疑うようなこと呟いた
「あいつ…うまいのかな…?」
そう言ってゴクリと喉をならし、スライムへ突進していく。
もう一度言おう
「どうしてこうなった…」
事は数時間前にさかのぼる
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俺、
「あー腹へったなー。何か持って来ればよかった…」
「ついさっきラーメン食ったばっかだろ!?」
この異常な食欲の持ち主は
ちなみに食欲は凄まじいが決してデブではない。むしろ引き締まっている。
そしてさらに付け足すことがあるとすれば…
「しょうがない虫でも食うか。」
「なにいってんの!?」
浩一はなんでも食べようとするのである。まさに暴食…
ことあるごとに俺が止めている。
「おい明!話が違うじゃねーか。サッカー観戦じゃねーのかよ!」
「今更かよ!自転車で来てる時点で気づけよ!」
このサッカーバカは
外での練習のせいか日によく焼けている。
バカだが実力は確かで、クラブチームのエース。
特にシュートは素人から見ても素晴らしいものだ。
というか、謙斗はいつもサッカーのことばっかだな
「なあ明!話が違うじゃんここら辺でゴリラ回しやってるんじゃなかったの?」
「お前もまだ信じてたのかよ!ゴリラ回しなんてねえよ!
猿回しじゃねえんだから!」
このかわった女子は
ゴリラをこよなく愛する少女だ。
見た目は小学生、しかしれっきとした中学二年の同級生である。
なんとも奇天烈だ。ゴリラのすばらしさを伝えるためならゴリラの真似をすることもためらわない。
「ねえ、ほんとに肝試しすんの?もう帰ろうぜ…」
「なんだよ、裕也ビビってんのか?」
目の前でどこかで見たことのあるような会話が行われる。
「うるさいなあ、怖いんだからしょうがないだろ!?」
このビビってる奴は
イケメンだ。また鼻と口の間の肉が少し厚いためみんなからは
アヒルに似てるといわれている。
「残念イケメンだな…」
「何か言った?」
「いや、なんでもないです」
俺の呟きは聞こえていたようだ。あっぶね
「裕也はいつも暗がりで頑張ってるじゃん」
「意味深な言い方やめたげろよ!?」
俺は思わずツッコむ。
このビッチっぽい女子は
裕也と付き合っている。この下ネタも裕也への照れ隠しだ。
というかお前が暗がりでがんばれよ。
なにを隠そうこの肝試しは付き合ってまもない二人の距離を縮めるためのものだ。
しかしこの事情を知っているのは、俺と浩一だけだ。
サッカーとゴリラのWバカは数合わせのために呼んだだけだ。
「よし、そろそろ始めよう」
俺がそういうと、みんなが集まってくる。
「じゃあ作ったくじを引いてくれ」
そういって浩一がくじを差し出してくる。
「裕也と紗耶香はカップルだから決定でいいな?」
浩一が二人に聞くと、二人は赤面しながらもうなずいた。
そのあと俺たちもくじをひいた。組み合わせはこうだ。
紗耶香と裕也 謙斗と雛 俺と浩一
「それじゃあ早く終わらせて何か食いたいから手短にルール説明をするぞ」
ルールはこうだ。
今来ている寺の奥に墓場がある。
そこでペアで写真を撮って帰ってくるというものだ。
順番は裕也&紗耶香ペアが始めで俺たちがラストだ。
「よし、じゃあお前ら行って来い!」
浩一がそういって送り出した。
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五分経過
十分経過
十五分経過
二十分経過
三十分経過
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「俺腹減ったよー」
浩一がまたぼやく。
俺はそれを無視して謙斗&雛ペアに
「さすがにこれ以上待ってられないからお前たちもいってきていいぞ」
と声をかける。
謙斗は笑いながら
「わかったよー、ついでにおどかしてくるわ」
謙斗はホラー系は大丈夫らしい。
一応気を付けろよとだけ警告し俺と浩一は二人を見送った。
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しかしその二人もかえって来なかった
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「俺腹減ったよー」
三回目である。
「おい浩一さすがにやばいって。俺たちも行くぞ」
「えーめんどi「あとでなんかおごってやるから!」
「よし、行くぞ」
切り替え早いなあ
そうして俺たちは墓地へ向かった。
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墓地へ足を踏み入れる、
その瞬間視界が真っ白になった........
徐々に視界がはっきりしてくる
するとそこは見知らぬ場所で、帰って来なかった裕也たちがいた。
中坊6人だけど異世界救う 和村しゅう @kyuri0921
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