第374話 大阪市中央区千日前の辛味噌ラーメン+ミニチャーハンセット

「何か喰って帰るか」


 制限が解けて段々とラッシュが戻ってきた感のある仕事終わり。空腹を抱えた私は、帰宅後に用意する面倒さを想い、食事を済ませる決意をした。


「かと言って、何を喰うか?」


 御堂筋線難波駅に降り立ち、所要があって千日前通りの北側に出て百円ショップで買い物を済ませた後。


「う~ん、今は、マシな気分でもないか」


 百円ショップの側の店に行こうかと思ったが、どうにもピンとこない。


 そのまま、千日前通りに戻ってなんばウォークへ戻り。


「久々に、あの店に行ってみるか」


 ということで、日本橋側に近い店を目指す。


 流石に、時間が早めでまだ空いている。入り口でアルコール消毒を済ませ、厨房をL字に囲むカウンターと入って左手にテーブル席の並ぶ店内へと入る。


 さっと、入ってすぐのカウンターに座り、久々の基本のラーメンを頼もうかと思ったのも束の間。


「辛味噌ラーメンか……行ってみるか」


 ということで、辛味噌ラーメンのミニチャーハンセットを頼む。


 あとは待つばかりとなれば、『ゴシックは魔法乙女~さっさと契約しなさい!~』を起動する。現在は、カトレアとリリーがメインの本編イベント中だ。出撃を粛々とこなしていたが、時間的に微妙だ。ならばと、おでかけを仕込んでいると、注文の品がやってくる。


「なるほど、こういうのか」


 赤みがかった茶色いスープ、ほうれん草、コーン、チャーシュー、糸唐辛子、もやしが載っている。チャーハンは、どちらかというと焼き飯的な趣。


「いただきます」


 まずは、スープをいただけば。


「オーソドックス、だな」


 想像通りの味というか、安心の味だ。ほうれん草、ネギ、コーンといった薬味を喰らい、糸唐辛子を加えても、そこまで辛くはない。※個人の感想です。


 麺は、柔目の中太ストレート麺。味噌スープと合わせるにはいい感じだ。


 チャーハンは、ネギ玉子チャーシューの入ったものと思しき、これまたオーソドックスな味わい。


 あまり細かいことは考えず、素直に味わえる。


 なんとなく、個性的なものが続いていた気がするので、安心する味わいとも言えようか?


 それほど辛く感じないまま、ズルズルと麺を啜り、薬味を味わい、チャーハンを喰らっていれば。


「もう、終わりか」 


 チャーハンは尽き、丼にスープが残るのみ。


「まぁ、これなら最後まで行くか」


 麺を喰らわばスープまで。


 丼を傾け、ゴクゴクと辛味噌スープを飲み干す。


 最後に、水を一杯飲んで一息入れ。


「ごちそうさん」


 さっと喰ってさっと帰る。そういう趣の店だ。


 さっさと会計を済ませて店を後にする。


「さて、帰るか」


 駅へと、足を向ける。

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