第5話 カレーライス
「ランチ二つ」
「こっちは四つね」
「アイスコーヒーと、オレンジジュースも」
大盛況である。
そんな日もある。
今日は、昼十一時からの開店。
大和にとって、覚悟の要る一日だ。
【25】の経営を下支えする日でもある。
こういう日は、兎に角、作り置き出来るメニューに限る。
昨日から、コトコトコトコト、ゆっくりと煮込んだカレーである。
皿に盛れば、出来上がり。
馬鈴薯とメークイン、二種類入れて。
人参たっぷり。
玉ねぎは、大中小、三種類の切り方で。
肉は豚バラ薄切り。
それが、基本だが、特にこだわりはない。
鶏になったり、牛になったり。
塊肉になったり、ミンチになったり。
隠し味も、その日によって。
お気に入りは、コーヒーである。
一気に深みが出る。気が、する。
チョコレートを入れる日もある。
「あーー!勿体ない!チョコは、そのまま食べて幸せな気分に浸らなきゃ!」
その、言葉を思い出し、一粒を、口に放り込む。
・・・言ったのは、当然、母である。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます