ボーカロイド曲の歴史・2015年
アリエ:
2015年は不作の年でした。
ボーカロイド関連動画で最も再生数をのばしたのが「小林幸子が自分の声を用いて作られたボーカロイドと一緒に脳漿炸裂ガールを歌う動画」、しばらくの間次点であり続けたのは「ゲーム実況者のラジオ動画のメインテーマ」。まともな状況じゃありません。
ぼからんを見てもあまりに新曲が出てこず、一度ランキングから消えた楽曲が何のきっかけもなく復活を遂げて初動よりも長い間ランクインし続けるという世紀末状態。
まりあ:
なにそれ怖い。
アリエ:
7月に投稿された『【ゆっくり雑談】「なぜボーカロイドは衰退したのか」を解説する』は大きな波紋を呼び、各所で熱い議論が交わされることとなりました。
まりあ:
気になりますね。どんな内容だったんですか?
アリエ:
この動画の制作者はその後あらゆるジャンルをノーガードで煽った末に引退します。この動画はその煽りの二手目なので、そこまで真に受ける必要はありませんよ。まだまともだった頃とは言われていますけど。
簡単に言ってしまえばプロジェクトものの氾濫によりボーカロイドキャラクターを「バーチャルアイドル」ではなく「アニメのOPを歌っているアーティスト」のように扱う風潮が広まった。これまではプロジェクトものというアニメ本編にしか興味のない人々のおかげで繁盛していたが、アニメが終わった瞬間にアーティストから興味を失って気に人が減った。という感じ。
動画内では他にも要因はあるとされていますが、今回紹介するのはこれだけにしておきます。
もう一度言いますが、これは煽りですよ。説得力があるからって鵜呑みにしないように。
まりあ:
でも議論の種になるぐらいの説得力は有ったんですよね。
アリエ:
うーん、まあ、私も当時は信じてたんですけど……この動画が説得力を持ってしまった理由の一つに、この動画以降で最も再生数を伸ばしたオリジナル曲が“ボーカロイドたちがただ2コードくりかえすだけ”というボーカロイドキャラクターを全面に押し出した動画だったこともあるでしょうね。
この動画はなんと23分もあり、ボーカロイドキャラクター達が楽器を演奏する紙芝居PVが可愛らしい作品です。稀にコーラスが入るので一応ボーカロイド曲ですが、ほぼインストですね。
まりあ:
どんどん展開していくので全く飽きませんねぇ。
下で太鼓の達人している娘は初めて見ます。
アリエ:
結月ゆかりですね。
ボーカロイドは歌声に特化したソフトなんですが、この結月ゆかりは喋りに特化したボイスロイドというソフトでも同じ声のライブラリが販売されていて、実況動画でよく使われています。
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