ボーカロイド曲の歴史・メルト時代
アリエ:
初音ミクそのものの魅力に頼っていた時代が終わり、様々な楽曲が世に出てくるようになります。
その先陣を切ったのが2007年の末に投稿された“メルト”。砂糖を吐きたくなるような甘いラブソングです。じゃあ、ヘッドホンどうぞ。
まりあ:
ライブで映えそうな曲ですね。歌詞がかわいいです。
アリエ:
歌ってみた動画も大人気だったみたいです。ランキングを制圧した結果、大きなバッシングと工作疑惑を受けることになりますけど。
これ以降“メルト”を作曲したryo氏は“ワールドイズマイン”や“ブラック★ロックシューター”などのヒット作を連発していくことになります。今ではアニソンの方も有名ですね。あと、専門学校HALのCMとか。このCMについてはまた語る機会があるかも。
この時代の他の代表作と言えば2008年4月のcosMo@暴走Pの“初音ミクの消失”。初音ミクの魅力に頼った時代は終わったと言っても、こういう曲がゼロになったわけではないんです。ヘッドホンどうぞ。
まりあ:
え、何これ。なんて言ってるの?
アリエ:
ボーカロイド曲は慣れないと聞き取れませんし、字幕が出ていると言ってもこのスピードでは読むのも辛いですよね。
最高速の別れの歌です。
まりあ:
斬新ですねぇ……
アリエ:
新たなジャンルをボーカロイドが開拓したと言ってほしいものです。
このようなとにかく詰め込んだ楽曲を数多く書いたcosMo@暴走Pは、初音ミクのリズムゲームをきっかけにかつてからの憧れだった音楽ゲームの常連コンポーザーへの道を歩んでいくことになるんですが、それはまた別のお話。
お次は前回ちょっと触れた鏡音リン・鏡音レンの代表曲。この“初音ミクの消失”と前後して公開された“悪ノ召使”……なんですが、その前にこの曲を聴いてください。
まりあ:
ゴシック調なんですね。でも歌詞にあんまり捻りがないので、う~ん。
アリエ:
この曲……“悪ノ娘”と言うんですが、投稿当初は全く注目されていませんでした。そこへ登場したのが“悪ノ召使”です。
まりあ:
関連曲なんですか?
アリエ:
聴けば一発で分かりますよ。ヘッドホンどうぞ。
まりあ:
ああ、メロディーが同じなんですね。確かに一発で……サイドストーリーでもあるんですか。なるほど。
そろそろラスト……えぇっ!?
アリエ:
そういうことです。あえて“悪ノ娘”から聴かせた理由も分かるかと思います。この曲の魅力はとにかく一度聴けば分かる。
この二曲はボーカロイド曲としては初となる小説化も果たします。
まりあ:
あ、聞いたことあるかも。
アリエ:
これまでに紹介した四曲は現在のボーカロイド文化の基礎と言っても過言ではないかもしれません。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます