22-0 : 次章予告
細く冷たい雨が、音もなく降っていた。
北の地の戦場から生き長らえた、1人の女騎士がいた。
自ら敗北を認め、剣を抜くことを拒絶した果てに、その報いすら受けることなく生き残ってしまった、騎士だったものの抜け殻。
彼女は、“右座の剣エレンローズ”と呼ばれていた。
その名残は、どこにもない。
その背に背負う古剣の重みに最早意味はなく、信念も、誇りも、何もかもが手のひらからこぼれ落ちていた。
「……何にも、なれなかったや……私……」
次話、22章――『侵攻戦線(後編)』
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