第56話 I wish..♥願わくば♡ 56 加筆修正有2020.08

56.


=== 仁科葵 & 仁科賢也 & 仁科智也 ===




 心待ちにしていた金曜がほどなくして訪れた。

 金曜の夕飯は、私が仕事でも作っているピザを息子達に

振舞った。


 仕事の合間に、3枚余分に焼かせてもらっていたので

息子達と一緒に、自宅に帰るとすぐにオーブンに入れるだけで

すぐに3人でピザを堪能することが出来た。





「かあさん、智也ずっと片思いしてた子に告白したけど

振られて、コイツ元気なくしてしまってさ。

それで気分転換も兼ねてかあさん家へ来たって訳!」




 「兄貴、改めて云われてオレ凹むわぁ~!(੭ ˃̣̣̥ ω˂̣̣̥)੭ु⁾⁾


 オレの恋愛運は親父が根こそぎオレの分持っていってん

だよ、ゼッタイ!!!


 親父の子だってのに、どーしてこんなにモテないんだ?」




 「それっ、、俺もほぼおまいと同じだから。

スッゲェー、お前の気持ち、云いたいこと判るわ、マジで!」( ༎ຶ ◡༎ຶ)イヤン




 「何度かごはん食べに行って、コンサートへも行ったりしてたから

脈有だっと思ってたんだけどなぁ~。


 改まってちゃんとした交際を申し込んだから、他に気になる人が

いるからごめんなさいって云われた」




 『そっか、残念だったね。

 だけど、女子と一緒にごはん行ったり、コンサートに行ったことは

智の経験値になってるし、無駄なことじゃなかったと思う・・。


 交際申し込んだこともね。


 お父さんのモテ方が、異常なのよ。比べることない。

 同じ血が流れてても、お父さんと違って貴方達は女の子にモテ

ないのかもしれないけど、ちっとも悲観することないのよ?


 この世でツガイになれる相手はたったひとりなんだから。

ひとり、そう、一人。

愛し、愛してくれる人がいたらいいの。


 大勢にモテる必要なんて、ちっともない。



 そしてね、人が皆がみんな、今生でそのたったひとりの人に

出会うことが出来るとは限らないっていうこともね、

知っておいてほしいの。


 自分の好きな人が自分を見てくれないってこともあると思う。

好きな人と結ばれることの出来る人、残念なことに出来ない人も

いる。


 いろんな条件の中で折り合いをつけながら生きていくの。



 もちろん、逆もあるしね。


 いくら好いてもらっても、応えられないってことも

あるかもしれない』



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