第45話 I wish..♥願わくば♡ 45 修正有
45.
=== 仁科葵 ===
まず母について、
私の子供時代の記憶の中で母はいつも怖い存在として認
識されている。
理不尽なことをされることがよくあった。
怒られているわたし。
泣いているわたし。
悲しい想いをしているわたし。(˘ε˘̩ƪ) ♡
ちっぽけな私の意見が尊重されることなど皆無だった。
母は、忙し過ぎていつも疲れていて、小さな子供の気持ちに添う
ということなどとんと考えもつかなかったみたいだし、そんな思い
遣りを持つ程、余裕もなかったのだろう。
(=`ω´=)凸 ツカレテンダヨッ... アタシハ
けれど、この私の気持ちを尊重しない態度は、私が成人して
からも続いた。
その横暴振りは適齢期に入ると更にヒートアップしていった。
ジュンビ シトケヨ ٩(◦`꒳´◦)۶ ゴハンノ ヨウイハ ドウシタ..ドウシタ
年の離れた長姉(ちょうし)
父親の自営の仕事がなかなか軌道に乗らず、長年貧困時代が
続き勉強がよく出来たのに大学進学を諦め、就職を選んだ姉。
孝行娘だった姉は、両親が頼りに出来る娘であり、相談相手
にもなりうる大切な娘だった。
そんな姉が母から怒られたりしているのを見たことがない。
(*^-^)イイコ ダヨネ
姉は幼少の頃より長い間、子供時代を遠い田舎にひとりで住
まわされていた。(近所に親戚多数----見守り有)
田舎にあった持ち家にひとりで住んでいたのは小学生になってから。
それまでは(2~3才頃から小学校に上がるまでの間)親戚の人の
家で世話になっていたようだ。
ちょっと普通では考えられない境遇で、親は親なりにいろいろと
事情があったかと思うけれど、どうにかならなかったのか、と
思ってしまう。
年の離れていた私は両親とずっと一緒で離れて暮らしたことは
ない。
反して長姉は結局中学卒業するまで田舎で独り暮らし、
私達の暮らす街にやって来たのは高校入学と同時だった。
家族と一緒に暮らしたのは結局高校時代の3年間だけである。
そんな姉は就職と共に家を出た。
ということで、私が長姉と暮らしたのは3年間のみ。
親だってほぼ同じようなもの。
なので親としては、姉に対する遠慮もしくは、後ろめたさ
みたいなモノがあったんじゃないかと思う。
姉はとっても親孝行な娘だ。
田舎にひとり取り残されていた愚痴も聞いたことがない。
だが、私には昔から意地悪で厳しい。
ちっぽけな取るに足らない存在として扱われ続けている。
それは現在進行形で続いており、おそらく今生ではこのまま
の扱いのようだ。
( ༎ຶ ◡༎ຶ)ナゼ?
その中でも特筆すべき出来事がある。
適齢期になった私はこの2人から執拗に見合いを勧められるように
なった。この2人から紡ぎだされた注文に私は眩暈がした。
お見合いをしたら、絶対断ってはいけない、というものだった。
いつの時代の話なンだ?
我が家はというか、お相手にしてもどンだけ格式高い家柄だと
いうのか?
断れない見合いって?
正気の沙汰とも思えない命令に、私は恐れ慄いた。
心底私は早くこんな家族から離れたいと願った。
見合いを断りたいと云った時、母は私にこう言い放った。
「断るなんて、何様のつもり!」
٩(๑`ȏ´๑)۶ ユルサン
こんな理不尽なことをさも当たり前のようにつきつける母が
心底恐ろしかった。
この適齢期の見合い合戦時に受けた心の傷は深かった。
遡って小学生の頃、この母親(ひと)は私の本当の親?
何度そう思ったことだろう。そして愛情を受けていると
思えない相手であれば、本当の親であってほしくないと
考えたとしても、責められるいわれはないはずだ。
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