第11話 I wish..♥願わくば♡  加筆修正有2020.08

11.


=== 仁科葵 ======(更に引き続き5年前の過去の話)




 その後、事態は実に泥沼化して長男の同級生の父親の

知るところとなり、夫は浮気相手女の旦那から慰謝料請求

されることとなった。(ザマァ)



 その同級生の母親は旦那さんから離婚され、ほとんど

身ひとつで家から追い出されたらしい。(○愁傷様ぁ~)




 親権は取れずというか、うちの息子20才の同級生なのだから

同じく20才なわけで、父親の気持ちに添う形で母親とは

絶縁したらしい。



 当時、我が息子達の父親は絶賛モテモテ中で、長男同級生母親42才

浮気相手からも、独身28才浮気相手からも、正妻(わたしのことだよぉ~)

と別れて自分達と結婚してと、毎日のようにプロポーズ

されていたのだ。(いいかげんにしろよっ(○`ε´○)オコル)




 「「「お幸せにぃ~ ♡~」」」


 気がついたら、そんな言葉を呟いていた(かなり本気)。←-- コワッ。





・・・・・





 今、思い出しても笑える。


 当時は結構わたしの気持ちも上がったり下がったりして

ジェットコースターに乗った気分だった。



 悲しみとか苦しみとか・・はっ、なンだそれっ

て感じかな。なんかそういうの超越してたと思う。





 あれだけ家族を巻き込み、周囲に迷惑をかけ

自分も慰謝料を取られ、相手方から詰られたというのに

全く懲りない男(おっと)。





 結局あれからも今回の宣言まで他所の女との付き合いは

止めなかった。




 早く、どんだけ自分が人としてクズなのか

気付いてほしいものだ。



 ちなみに騒動の時、浮気相手(28才独身女性)とその親が

帰った後、自分達の部屋から出て来た息子達は私と目が合うと

揃って両手を半分挙げてお手上げのポーズで




「かあさん、いつから家政婦になったン? 

笑ってまったやろぉ~ 笑わせんといてぇ~っ」と



楽しげに話しかけて来た。





 『あんなアフォ~なヤツの妻やなんて恥ずかし過ぎるヤン。

家政婦がいい落しどころやと思ったンやもん』




 何かこんな風な会話していたのを思い出す。

それぞれが心中穏やかではなかったと思うけれど

誰ひとり、深刻ぶったりはしなかった。




 もうその頃、私達3人にとって夫は

そんな存在だったのだと思う。




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