第6話 I wish..♥願わくば♡ 6 加筆修正有2020.08

6.


=== 仁科葵 ===



 この25年余り、私に心の平安などありはしなかった。



 子供を連れて苦労して生活していく勇気のなかった女。



 ならぬものは、ならぬのですと夫に糾弾出来なかった

意気地なしの女。(๑`^´๑) ナラヌ~×




 私だけを見てほしいと頼んでも聞き入れて貰えないと

悟った時から、浮気相手の数と浮気相手に会う回数を

数えるのを止めた女。




 他所でたくさんの女達をとっ替えひっ替えしては

欲望に忠実で快楽を求め続けた男は、妻である私のことも

やさしく時には抱いた。




 夫の女性関係で苦しみ醒めてしまった私は、夫と何度身体を

重ねても喜びを感じることは出来なかった。



夫の私の身体をあちこち弄(まさぐ)るこの指は

昨日は誰の身体に触れただろうか。


私を快感に導く彼のモノは、昨日は誰を導き快楽の泉に

沈めたのだろうか。㋚ ㋰ ㋑(੭ ˃̣̣̥ ω˂̣̣̥)੭ु⁾⁾





私はいつも不快感と不安の中で夫に身をゆだねてきた。



子供と一緒に路頭に迷うわけにはいかない。 






 夫の周りには常に若くてスマートで魅力的で目一杯

彼の気を引くことの出来る女達がいる。




 浮気が高じて私がいつの日か夫から打ち捨てられる日が

来ないとも限らない。(˘̩̩̩ε˘̩̩̩)



 私は家事も手抜きせず常にきれいで居心地の良い部屋作りに

努め、お料理にも気を配り笑顔を忘れず、子育ても一生懸命

こなした。



 もちろん、おしゃれにも気を遣い身なりもきれいにし

パーフェクトな妻を演じて来た。◖(´⌣`*)◗·˳♪⁎˚♫





 あまりの数の夫の女性関係に、最初は嫉妬や苦しみ悲しみに

捉われていた私。((ヽ(;ω;)ノ)) ツライ




 けれどいつしかその気持ちは、大きな不安へと変化していった。

いつの頃からか、私は夫に本心を見せる事も甘えることも無くして

いった。






 婚姻を続けることしか出来ない私の心中は、無念の一言しかない。

・・しかなかった。




 けれど己が選択した道なのだ。



 過去の自分もそして今の自分もずっとそれでもテクテクと

一歩ずつ歩んで行かねばならない。



 この道を不幸なものにはしたくないと強く思ってきたし

これからもこの思いは変わらない。



 夫は私に対してやさしく大切にしてきた、これからだって

私が大人しくさえしていればやさしさを与え、大切にも

していくと宣言した。




 愛だって与えているじゃぁないかと云わんばかりに。





 10切れある愛の1切れ2切れを私に与えているに

過ぎないというのに。



 それは妻に与えるべきものではないと、何故夫には

判らないのだろう。(ू′o‵ ू)ナンデェ ワカンナイノ





 私は妻とは名ばかりの、夫が気持ちのカケラを少しずつ振りまいて

楽しんでいる他所の女達と何ら変わらない存在なのだ。





 たまたま他所のどの女性達よりも先に彼の目に止まり

正妻の座に付いただけのこと。(˘̩̩̩ε˘̩ƪ) ツマラン タマタマダォー





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