第18話 ブルーのワイシャツ

キョウコ先生とのやりとりから数日たったある日、カッチャンが


声をかけてきた。


「ミナミ、大丈夫?」


とミナミを気遣う医師がいた。


「カッチャン?うん、・・・大丈夫」


と声を細めながら返事をした。


するとミナミは、こう言った


「かっちゃん、私、キョウコ先生に言えなかった事があるの・・・」


とカッチャンに言った。


するとカッチャンは


「何?」


とミナミを優しく気遣うカッチャンがいた。


その声にすがるようにミナミは、


「ん・・・娘の事なんだけど、心の声でね・・・。16歳で結婚させてと


いう声があったの。それは、お義母さんからなんだけど・・・」


とカッチャンに漏らした。


カッチャンは、驚きながら


「16歳?!」


とミナミに返した。


一瞬、二人の時間が止まった。恋愛の事ででもない。こういう事で男女の


関係で時間が止まる事ってあるのだろうかと二人には疑う言葉だった。


するとミナミは


「お義母さんらしくないの!16歳で結婚させてなんて・・・。私ね。驚いて、


お義母さん変わりましたねって言ったの」


ミナミは誰にも言えない事をカッチャンに言った。


カッチャンは、


「僕たちの間では解決が難しい。キョウコ先生にも話してみて」


と医師として冷静に返事をした。


ミナミは、


「ん・・・分かった。どうしていいのか分からなかったの。本当なのかなって


思って。16歳で結婚なんてないよね・・・。でもね、ある、知っている人からも


相談されて、本当なのかなって思っっていたの。娘は、まだ15歳なの。


これから高校、大学ってあるの。結婚なんてないよね?」


ミナミは、カッチャンに、また確かめるように聞いた。


カッチャンは


「ミナミ・・・いい?この事がどうして結婚になるか分からない・・・。僕だって


考えてしまうよ。僕にだって、この事が結婚に結びつくなんてありえない


と思う」


とミナミに声を細めながらもしっかりした口調で言った。


この時、ミナミはカッチャンにも何があるのかも分からず、自分の心配


ばかり聞いてもらっていた。


「ミナミ・・・」


「何?カッチャン・・・」


「事実婚なら知っている」


とかっちゃんはポツリと言った。


するとミナミは、


「カッチャン、聞いてくれてありがとう。キョウコ先生にも言ってみる。


サヤカ先生もいるし大丈夫かな・・・」


ミナミは、どうしてこういう事になるのかも分からなず、聞こえてくる声を


1つ1つ冷静に聞いてるしかなかった。


        ーそして二人の時間が止まるー


「ミナミ、キョウコ先生に伝えておく。待っていて」


ミナミは、カッチャンを信じて待つ事にした。


「ん・・・。分かった。そうそう、もう1ついい?どうして娘の結婚相手が


N先生かも分からない。N先生から聞いたの」


ミナミは、大切な事を全部、カッチャンにぶつけているようだった。


「その先生、認知症になってもいいですか?それでも結婚しても


いいですか?って聞いてきたの」


ミナミは誰にも言えない胸の内をカッチャンにもらした。


カッチャンは


「Tくんの事は、知っているけど結婚までは分からない。ごめん」


と小さな声で言った。


ミナミは、


「自分たちの事でも精一杯だよね。ありがとう。また・・・」


と返し、ミナミは言葉が見つからなかった。


「16歳の結婚」


「心の声」


ミナミは、聞こえてくる声から模索するしかなかった。


そして、一人考え続ける毎日を過ごしていた。


でも、医師と知っている人はいると、心の中のどこかで信じながら過ごす


しかなかった。


反対に、騙されているのかとも思った。


ミナミは、騙されているというより、ストーカーと医師しかつけない


物が耳の中に入っていると思った。


ミナミは、それが後に何かを知る事になるとは思っていなかった。










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